■2012年3月18日 第12回 修了式 〜 実行委員挨拶 |
[実行委員・司会進行:西沢好晴] |
来年度の八百屋塾は、今まで3時間かけてやっていたことを2時間ほどに凝縮し、あとの1時間は分科会方式を取り入れよう、との方向で検討しています。
今まではひとりひとりのチカラだったものが、 ラグビーでスクラムを組むようにみんながひとつになって、世の中を動かしていけるような力強い八百屋塾になっていけばいいな、と考えています。
そのためにはわれわれスタッフも覚悟を持ってやっていくつもりですし、参加される方にも、例えば、宿題や課題があるかもしれません。多少の覚悟を持って参加されることを望みます。来年度も大勢の方が参加できるようにわれわれも頑張っていきたいと思いますので、ぜひよろしくお願いします。
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[実行委員:田村市郎] |
実行委員の田村です。八百屋ですが、今はあまり八百屋のほうはやっていない状態です。
ここに来て、勉強は大切だ、とつくづく感じました。
最近太り気味なので、野菜を食べて痩せるということにチカラを入れて頑張りたいと思います。
これからもみなさんのために何かできれば、と思っています。よろしくお願いします。
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[実行委員:杼木浩] |
淀橋支所の栃木です。いつも時間ぎりぎりだったり、遅れて来たりで、ご迷惑をおかけしています。今日もやや二日酔いなのですが、今後はなるべくお酒は控えて、早く来るようにしますので、よろしくお願いします。
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[実行委員:飯塚高史] |
いろいろと至らない点もあったと思いますが、温かく見守っていただき、ありがとうございます。
八百屋塾は、同じ品目にしても、2年、3年と積み重ねていくうちに、いろいろな新しい発見などがあると思うので、みなさん、またよろしくお願いします。
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[実行委員:吉野元] |
今年、食べくらべの司会をやった吉野です。話すほうの勉強もまだまだですが、来年も頑張りますので、よろしくお願いします。
今日、香川の「葉ゴボウ」を持ってきました。本当は、ゴボウの回に持ってきたかったのですが…。東京ではほとんど出回っていなくて、香川あたりでしか食べていないと思います。いつもは、もう1ヶ月〜2ヶ月前から出ているのが、今年は寒かったみたいで、やっと最近出てきました。「葉ゴボウ」という名前ですが葉は食べず、フキと同じように軸を食べます。小さいゴボウもついていて、すごくやわらかいので、軸と一緒に炊いて食べる。関西風なので、甘辛く煮るというよりは、きんぴら風という感じです。外側の皮はむきます。フキほどアクはありません。5把だけ、空輸のものを持ってきましたので、興味があればお知らせください。
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[実行委員:鈴木隆] |
豊島支所から来た鈴木です。おやじの代から2代目で、もっと八百屋を長く続けていきたい、と思っています。よろしくお願いします。
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[実行委員:高橋廣道・高橋芳江] |
◇高橋廣道
今年で12年目になりますが、みなさんに野菜を通してどういうことを勉強してもらうか、毎月悩み苦しみながら考えています。
私が最初に野菜に感動したのは、加賀れんこんを知ったときです。それまでは茨城のれんこんしか知らなくて、加賀れんこんを食べたとき、もっちりとした食感が全然違うので、同じれんこんでもこれほど違うんだ、日本にはこんなにいろいろな野菜があるんだ、とすごく感動したことを覚えています。
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それから、各地にある日本の野菜、伝統野菜のよさをみなさんにも知ってもらいたい、自分のお客さんにも知ってもらいたいと思って、いろいろなところに行ったりしています。
野菜は本当に、知れぱ知るほど面白い。ただ、それをどうお客さんに伝えていけばいいのか、いつも、もがき苦しみながらやっています。
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◇高橋芳江
私ももう8年以上になります。夫の野菜に対する眼力というか、いろいろとユニークなものを見つける鋭さは、いつも尊敬のまなざしで見ています。それに対して、私は、地域に根付いたもの、密着したものなどをみなさんに紹介していきたいと思っています。これからも夫唱婦随でやっていきますので、よろしくお願いします。
私はいつも、野菜は、単体ではなく、その背景までも知ってもらいたい、と思っています。例えば、種苗会社さんがタネを研究している現場とか、農家さんがどうやって苦労しているか、この気候の変化の中でどのように対応しているか、など…。ただ単に、「この野菜、おいしいね。めずらしいね」というだけではなく、この野菜はどうして生まれてきたんだろうとか、そういうことも身についていくと、お客さまに話すときも自然と自信を持って話せるので、これからもいろいろと経験していただきたいと思います。
われわれスタッフも、私自身も、長年やっていると、マンネリかな、とか考えてしまうことがあります。講師の先生も、あの人がいいかな、この人がいいかな、といろいろと考えるのですが、だんだんネタも尽きてきます。でも、産地に行くと、こういう方にぜひ話していただきたい、と思うこともあります。これからも、いろいろな方を見つけてきたいと思いますので、みなさんの中にも、こういう方に話してもらいたいというのがあれば、お知らせください。ぜひ、そうして、この会を高めていきたいと思います。来年はまた違った切り口で、いろいろな工夫をしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
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[調理スタッフ:荒井慶子] |
八百屋塾で一番の年長者です。江澤正平先生の内弟子のようなもの、といえばいいでしょうか。今日のお話をうかがって、江澤先生が生きていらしたら、さぞお喜びになっただろうな、と思いました。
私が江澤先生のお手伝いをするようになったのは、栄養大学の基本調理の大家、上田フサ先生の教え子だったご縁からです。江澤先生は、上田先生にぞっこん惚れ込んでいて、野菜の勉強会を始めるとき、ぜひ上田先生に、とのことでしたので、協力なさるようになりました。上田先生を囲んでの野菜の勉強会は、記念すべき、画期的な第一歩だったと思います。
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私が一番印象に残っている江澤先生の言葉に、「八百屋は儲ける仕事ではなく、儲かる仕事をしろ」というのがあります。私ども調理のほうも、自然に従って、素直に料理をしていれば、滋味という慈しみの味が出てくる、と思っています。 |
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[調理スタッフ:上原悠子] |
去年の3月に膝を痛めてしまい、歩けないくらい痛かったんです。夜寝ていても痛くて、夜中の3時に起きてお風呂でマッサージをして寝る、という生活をしていました。普段からよく動いて、しっかり食べているのに、本当に意外でした。ちょっと痛いな、というときに、まず医者にいかなければいけなかったのに、マッサージに行ったのがいけなかったんですね。それで順天堂大学に行ったら、とにかく動きなさい、といわれました。2〜3日前にゴルフに行き、2プレーやって、ようやく自信を持ちました。みなさんもどうぞお元気でお過ごしください。
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[調理スタッフ:川村玲子] |
新しい野菜がどんどん出てきても、消費者にはとても掴めません。ですから、ぜひ、八百屋塾を通して、例えばスーパーなどに、これはこういうお野菜でこういう調理ができますよ、などと書かれたメモのようなものを置いていただけると、もっと一般の消費者に野菜が浸透するのではないでしょうか。私も、そういうものがあったらぜひほしいと思います。今、スーパーでものを買うことがとても多くなっているので、今後、スーパーに働きかけていく必要もあるのではないか、と思っています。
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[調理スタッフ:古川恭子] |
私も江澤先生の大ファンでした。一度何かのお礼にと、先生が私に玉ねぎを送ってくださって、びっくりしてすぐにお電話して、「ありがとうございます」といったら、「どうだった?」と聞かれました。「まだ食べていません」といったら、「食べてから電話しろよ」といわれました。
「百聞は一見にしかず」ではないですが、食べくらべを大事にされた江澤先生の気持ちがすごく伝わってきて、毎年ここでお手伝いをしています。
八百屋塾で、毎年同じ野菜が出ても、切ったときや蒸したときの香り、ゆでたときの最初の手触りなど、品種やその年によっても全然違い、とても勉強になっています。
また、ただ蒸す、ゆでる、という中にも、荒井先生をはじめ、先生方のいろいろな思いがこもっているので、試食のときにはそれを受け止めていただければ幸いです。
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[調理スタッフ:中根] |
前からときどき八百屋塾のお手伝いをしていたのですが、今回初めてチームの一員として参加しました。一番新人ですが、今後ともよろしくお願いいたします。
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[調理スタッフ:藤田] |
八百屋に嫁に来て22年くらいになるのですが、夫が買ってくる品物しか私は知らないので、1年間いい勉強になりました。料理も教えていただけるので、また通いたいと思います。よろしくお願いします。
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[前実行委員長:安蒜俊男] |
前年度までの実行委員長でした。久しぶりにこの場所に立つと、あのときのことを思い出します。実行委員長の任が終わって、非常に気が楽になりました。
今日の佐藤さんの講演の中にもありましたが、私も、「点と点を結ぶとまっすぐになる」というスティーブ・ジョブスの言葉がすごく頭の中にあります。初めていいますが、私はこの業界に入る前、ミュージシャンでした。全然食えないな、と思っているときに、家業の八百屋が忙しかったので、手伝うようになり、このままずっとやるか、と思っていたところで、両親を亡くしました。
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突然、仕入れから何から全ておまえがやれ、ということになって、どうしたらいいのかわからなかったときに助けてくれたのが青年会の仲間でした。育ててくれたところには恩返ししなければ、という思いで、東京の青年会も全国の青年会も会長をやらせていただきました。少しは恩返しができたかな、と思っています。
お店のほうは順調ですが、ここのところずっと値段が高いので、やや苦労はしています。うちの店は7割くらいを納品が占めており、あとの3割がお店での販売です。その3割の部分で、お客さんのほしいものを探してくるのが自分の仕事なのかな、と感じています。自分にはそちらのほうが合っているし、本当に自分のやりたいことはそれだ、と…。これからは、もう少し率を逆に変えていくような努力をしながらやっていこうと思っています。
4月からも一実行委員として協力していきますので、またよろしくお願いします。
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[元実行委員長:浅賀隆夫] |
夫婦で参加しています。女房は、私が八百屋塾で勉強したことを話すとき、どうも眉唾で聞いていたらしく、確認するために自分の耳で聞きたい、というのがきっかけで参加するようになりました。
うちの店は葛飾区のはずれ、水元公園のそばの金町にあります。環境としては下町です。駅前から5分以内のところに八百屋が7軒ぐらいひしめいています。今、街に八百屋さんがないところもたくさんありますが、なぜか、金町駅前には八百屋さんがたくさんあります。
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納め専門の八百屋さんから、スーパーの真ん前で商売をする八百屋、産直を売り物にしているお店など、いろいろな店があります。うちの店は、八百屋でありながらコンビニ的な、便利な食料品を扱うお店です。金町の中ではいち早くレジを取り入れ、コンビニスタイルにしましたが、対面は大切にしています。
今日、佐藤さんの講演を聞いて、自分のやっていることは間違いではなかった、と思いました。私は八百屋の2代目で、はじめは八百屋がいやでしょうがなかったのですが、60歳を過ぎ、こんないい仕事はない、と思えるようになりました。本当に、地域の人のためになっている。特に最近は、高齢者の方のためになっている、とつくづく感じます。客層を調べてみたら、午前中の80%が高齢者の方でした。これからも高齢者のみなさんを大切にしていきたい、と思います。子どもたちも大切です。店をやっていると、「おじちゃんは?」と探してくれる子どもが3人いるんです。これがすごく嬉しくて、商店だからこそできる触れ合いに感謝しています。
野菜を勉強し、食べくらべて野菜を知り、野菜の伝道師として伝えていくことはもちろん大事ですが、今日は何のためにやっているのか、確認できたと思います。自分のやっていることに誇りを持つ。そういう気持ち、精神を感じることができ、本当に素晴らしい講師の先生と出会えました。ありがとうございました。
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[元実行委員長:杉本晃章] |
八百屋塾で一番いいのは、修了式でのみなさんの感想です。江澤先生もきっと喜んでいると思います。荒井先生が江澤先生の内弟子なら、私は外弟子かな、と自負しています。
江澤先生は、「明治から、米はまだ100回しかとれていない。それをみんなは無駄にしながら食べている。キャベツは、月に3回は必ず食べなさい。それぐらい味が違う」と、よくおっしゃっていました。特に、春、3〜4月のトウ立ちが始まる頃は、野菜が一番変化する時期です。
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何年か前、北足立市場で、トキタ種苗のネギの大家といわれる本沢場長を呼んでネギの話をしてもらったことがあります。
そのとき、「ネギはお彼岸を越えると3日で食べられなくなる」といっていました。それほど伝統のネギはトウ立ちが進むとかたさが変わってくるんです。私はいつも、そういうことも念頭において、日々、市場でネギを見ていますが、今年は違いますね。寒かったから、トウ立ちしてこない。埼玉県の冬ネギもまだ甘くて、結構食べられる。だから、今、ネギが売れています。2月の声を聞くと、千葉の春系ネギにシフトしますが、今年は冬ネギをもっと引っ張ってもよかったかな、と反省しています。せっかく勉強したのに、生かせなかった。梅の開花が半月〜1ヶ月も遅いのだから、ネギもトウ立ちが遅くなって然るべき、と思うべきでした。
お客さんにおいしさを伝えるには、旬を逃さないことが大事です。私は、広島放送の1週間のラジオ番組に出たことがあります。全国放送で、野菜の番組でした。その中で、「トマトの旬は3月だ」という人がいる、と…。確かに、3〜4月のトマトの入荷量は多い。だから、3〜4月が旬だという人がいるのでしょうが、私はそうは思いません。やっぱり、トマトの生理として、自然においしいものができるのは、6〜8月だと思います。それをラジオを通じて、全国にでっかい声でいっておきました。八百屋塾も全国にアピールしていきますので、よろしくお願いします。
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