■2011年5月22日 第2回 〜 商品情報「蔵王サファイヤ」
 今日は、山形の小なす「蔵王サファイヤ」を持ってきました。

 「蔵王サファイヤ」は、これからが旬です。「蔵王サファイヤ」の特徴は、海洋深層水と良質の肥料を使用していること。ここ最近、2〜3年の間に、こうした栽培方法がとられるようになりました。

 山形県は、人の横顔みたいな形をしていますが、大きく 村山、最上、置賜、庄内の4つのエリアに分けられます。 先月ご紹介した「おかひじき」は南の置賜地域、今回の「蔵王サファイヤ」は村山地区の中の、県庁所在地のある山形エリアで栽培されています。村山にはやや北のほうに尾花沢があり、朝寒くて昼暑いという気候が、非常に甘くておいしいスイカを生み出すことでも知られています。さくらんぼは、東根や村山あたりが主産地です。

 「蔵王サファイヤ」が登場して、もう30年くらい経つのですが、この間に、山形エリアは非常に開拓されており、昔は、田んぼだったところに、スーパーマーケットなどがどんどん建っています。それを縫うようにして、「蔵王サファイヤ」が作られています。

 「蔵王サファイヤ」は小なすですが、普通の大きさのなすと同じ食感です。小さいと、どうしても実がかたいのではないか、というイメージがありますが、そういうことは一切ありません。

山形県東京事務所 流通対策課 後藤信之氏


蔵王サファイヤの漬物

 それから、今日は、もうひとつ、「達者de菜(たっしゃでな)」というニラをご紹介します。最上地域で栽培されていますが、今日は、まだちょっと早かったようで、現物を持ってくることはできませんでした。1週間ずれていたら、ここに並べることができたのですが、本当に残念です。これからが旬で、大田市場にも出回ります。

 「達者de菜」という名前の由来ですが…。山形の北の地域は、人口が毎月のようにどんどん減っています。関東や山形の南のほうに人が流れていって、高齢化が進んでいるのですが、それでも、「このニラを食べて、達者でがんばれな」という意味で、この名前をつけたそうです。また、最上から、関東や山形で働いている人へのエール、という意味もある、と聞きました。

 
■2011年5月22日 第2回 〜 商品情報「乾燥豆各種」

 乾燥豆は、北海道のべにや長谷川商店さんから送っていただいたものです。東京で、娘さんの長谷川清美さんという方が、「お豆サロン」というのを開いていて、マメの普及活動をしているそうです。

 今、だんだん、在来種のマメを作ってくれている農家さんが減ってきてしまっています。ここまで育てて、収穫するには、非常に労力がかかるらしいです。

高橋廣道氏

 また、昔はそれぞれの家庭でマメ料理を作っていたと思うのですが、乾燥豆は手間がかかって大変だというイメージができてしまったのか、そうした食文化も失われつつあります。 生活が洋風化して、いろいろな病気が増えているというのも、昔ながらの食生活が忘れられているからではないかと思うので、もう一度、みなさんにも、乾燥豆を見直していただきたい、と思っています。マメは栄養もあって、すごく体にいいといわれています。簡単な調理方法も出てきていますので、ぜひ、マメ文化を伝えていってほしいと思います。

 海道のべにや長谷川商店さんから取り寄せることもできます。ホームページにも、いろいろなマメが出ていますので、見てみてください(http://www5c.biglobe.ne.jp/~kiyomi65/beniya/index.htm)。

手亡
白花豆
黒いんげん
虎豆
鞍掛豆
紅しぼり
黒千石大豆
大納言
前川金時
青大豆
貝豆
 

【八百屋塾2011 第2回】 実行委員長挨拶|講演「マメ類」|勉強品目「マメ類」「メロン」|商品情報食べくらべレポートより