「うちは第一に新鮮。<新鮮市場かきぬま>ですからね」と語るのは、(有)柿沼商店社長、柿沼道之助さん。
品川から川崎へ向かう京浜急行の梅屋敷駅。その駅前商店街の中で、ひときわお客さんをひきつけている八百屋さんです。
「新鮮さがいのちですから、今日買ったものは今日売り切るようにしてます。午後5時になったら、残ったもの何でも山盛りにして、一山200円でさばくんです」と柿沼さん。
レジは店の一番奥にあり、店内が一望できる平台に野菜や果物を並べて、平場陳列完全セルフ化。商品の配置についても工夫があるといいます。
「いちばん隅の行きづらいところへ特売コーナーをもっていきますと、みなさん、そこまでいらっしゃる。だから、店の隅ずみまでご覧いただけるわけです」。
平成14年に店を建て替え、売り場を一新しました。そのときから、「お客さんが店に入ったら、ぐるっと一周していただきやすいようにしています」。
柿沼商店の手づくり総菜も人気です。すべて自家製。総菜コーナーには、お客のニーズに合わせた豊富なメニューがずらりと並びます。
パソコンを利用したネット販売にも力を入れている柿沼商店。伝統ある町に伝統と革新が一体になり、新しい時代に向かって斬新な商法を展開しています。
商店街の沈滞化でお客さんの数も減っている中、お店に人を呼ぶために、これからは野菜だけでなく、日用品などにも手を伸ばしていきたいと考えているそうです。
|