■2011年10月16日 第7回 〜 勉強品目「きのこ」 東京青果(株)個性園芸事業部 副部長 野原秀司氏
◇勉強品目「きのこ」
  • 今日は、しいたけ、しめじ、なめこ、たもぎだけなど、比較的なじみのあるものを中心にお持ちしました。

  • 菌床しいたけの大きいものは岩手産です。これは200gですが、300g以上とか、もっと大きいものもたくさんあり、バーベキューなどに重宝されています。安定した品質と生産量が確保できるのが、菌床しいたけの特徴のひとつです。菌床しいたけは比較的水分量が多いので、日持ち的には原木のほうがいい、というお客さまもいらっしゃいます。
東京青果(株) 個性園芸事業部
副部長 野原秀司氏
  • 原木しいたけは、値段的には菌床と変わりません。原木の特徴は、香りが強く、歯ごたえがある。私がしいたけ農家へ行ったとき、自分が持ち込んだ菌床しいたけと、その農家のとれたての原木しいたけを食べくらべたことがあります。食感はあまり変わりませんでしたが、香りが全然違いました。

  • 大黒しめじの「大黒」は、軸の部分を七福神の大黒様のお腹に見立てている、ということだそうです。作るのが非常に難しいきのこです。

  • 丹波しめじは、昔からおいしいきのこの代表といわれています。

  • なめこはおなじみの小さいサイズと、ジャンボなめこがあります。価格はジャンボなめこのほうが小さいなめこの倍ですが、ボリュームを考えるとお得だと思います。生産者は、ジャンボなめこを作るのは非常に難しい、といっています。

  • たもぎだけは黄色いきのこ。加熱すると黄色い色は落ちてしまいます。

  • 山えのきは、茶色いえのきたけ。普通のえのきは光に当てずに白く育てるのに対し、これは光に当てて育てています。歯ざわりもあり、コクも出てきます。

  • ハナビラタケは、β−グルカンがアガリクスの何倍もあるといわれています。

  • アワビタケは、アワビのような食感が特徴です。

  • まいたけには褐色のものと白いものがあります。香りに優れ、炒め物などに向きます。褐色のまいたけは、加熱すると色が落ちます。

  • エリンギは歯ごたえがよく、いろいろな料理に合うので、最近、非常に人気です。

◇きのこの入荷量 ※2010年4月〜2011年3月、東京青果への入荷量
【生しいたけ】 【松茸】 【なめこ】
 (全体) 
2,720 トン 
 1位:岩手 
777 トン 
 2位:福島
259 トン 
 3位:北海道
237 トン 
 4位:島根
217 トン 
 5位:秋田
  204 トン 
 (全体) 
80 トン 
 1位:中国 
45 トン 
 2位:アメリカ
15 トン 
 3位:岩手
  6 トン 
 4位:カナダ
  5 トン 
 5位:モロッコ
  2 トン 
 (全体) 
1,555 トン 
 1位:山形 
499 トン 
 2位:長野
452 トン 
 3位:福島
270 トン 
 4位:岐阜
198 トン 
 5位:新潟
  62 トン 
【えのきだけ】 【しめじ】 【マッシュルーム】
 (全体) 
4,315 トン 
 1位:長野 
833 トン 
 2位:新潟
259 トン 
 3位:山形
200 トン 
 4位:北海道
14 トン 
 5位:福岡
  4 トン 
 (全体) 
2,400 トン 
 1位:長野 
2,020 トン 
 2位:新潟
105 トン 
 3位:山形
73 トン 
 4位:福岡
65 トン 
 5位:京都
  36 トン 
 (全体) 
495 トン 
 1位:千葉 
175 トン 
 2位:茨城
150 トン 
 3位:岡山
  149 トン 
【マイタケ】 【エリンギ】  
 (全体) 
604 トン 
 1位:新潟 
481 トン 
 2位:群馬
53 トン 
 3位:栃木
  25 トン 
 (全体) 
526 トン 
 1位:長野 
178 トン 
 2位:新潟
118 トン 
 3位:鳥取
  93 トン 
 
◇きのこの写真
菌床しいたけ(岩手)
原木しいたけ(岩手)
大黒しめじ(三重)
丹波しめじ(京都)
ジャンボなめこ(福島)
たもぎだけ(北海道)
山えのき(新潟)
はなびらたけ(山梨)
あわびたけ(和歌山)
白まいたけ(新潟)
エリンギ(長野)
 
 
■2011年10月16日 第7回 〜 勉強品目「りんご」 橋本幾男氏
◇勉強品目「りんご」
  • 今日は、今が旬の「シナノスイート」を食べくらべてもらおうと思い、山形産と長野産の2種類を持ってきました。山形あさひの「スイート」と、安曇野「シナノスイート」です。どちらがおいしいか、どれくらい差があるのか、自分の舌で確かめてみてください。

  • うちの店では、今、安曇と上伊那の「シナノスイート」を売っています。お客さまからの評判もいい。今後、長野の「サンふじ」が出てくれば、それを中心に売っていこうと思っています。
橋本幾男氏
  • 「トキ」はもともと青森のりんごですが、今日お持ちしたのは岩手県江差産です。

  • 「紅岩手」は、「つがる」と外国品種の「プリシラ」の掛け合わせです。実がしまっていて、おいしいりんごでした。ただ、1回入ったきりで、あとは来年だそうです。
◇りんごの写真
安曇野
山形
岩手 江差
 
 

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