■2016年3月13日
第12回 修了式
 八百屋塾2015の最終回は、西沢実行委員長の挨拶、野本理事長の挨拶、記念講演、修了証書の授与、塾生の感想、元実行委員長杉本さんのことば、茶話会というプログラムでした。茶話会では塾生の石山由美子さんがフルーツカッティングを披露してくれました。
 
■実行委員長 西沢 好晴

 おはようございます。1年があっという間に過ぎたような気がします。月に1回、日曜日の朝に、貴重な時間を費やしてここに来る努力を続けたみなさんに敬意を表したいと思います。その努力は、必ずみなさんに返ってくることでしょう。

 この1年間、八百屋塾で、野菜の氏・素性、違い、持つ力などを学んできました。そういった知識を武器に、野菜のすばらしさについて伝えるのがわれわれ八百屋の商売です。改めて、人の役に立たなければいけない、と感じたのではないでしょうか。

実行委員長 西沢 好晴
 私の叔父は78歳で農家をしていますが、「一度も同じものができた試しはない。一回一回が勉強で、自然の力はすごい」と、よく言っていました。われわれは、そういうことも理解しながら野菜を売っていかなければいけないと思います。

 今日が修了式ではありますが、これからも学び、それを積み重ねていくことが重要だと思いますので、来期の八百屋塾もよろしくお願いします。

 
■理事長 野本 要二

 平成27年度の八百屋塾修了式に、大勢のみなさんにお集まりいただき、まことにありがとうございます。スタッフ並びに調理の先生方のご尽力にも、感謝申し上げます。

 八百屋塾は今年度で16回目が無事に終了しました。おかげさまで来年も農水省の後援をいただくことができました。よろしくお願いします。

理事長 野本 要二
 昨年の4月に消費税が8%になりました。中小企業は恩恵どころかますます苦しくなったような気もしますが、みなさんはいかがでしたでしょうか。去年は、野菜の価格の乱高下もあり、厳しい経営だったと思います。今後もいろいろな場面があると思いますが、がんばってください。

 その反面、インバウンドといわれる通り、2015年は1973万人もの外国人観光客が来日しました。爆買いなどといって、電器製品や化粧品などをたくさん買って帰ってくれる。中国だけではなく、さまざまな国から来てくれているわけです。それだけの人たちが、ホテルに泊まって、町に出て食事をして…と考えると、われわれの仲間でも、その恩恵を受けている人がいるはずです。

 日本でお金を落としていってくれれば、日本経済も潤うでしょう。それがいつまで続くかはわかりませんが、これをチャンスと考えて、カットフルーツ屋さんでもやってみるとか、発想の転換をして、何か行動を起こす八百屋さんがいてもいいのでは、と期待しています。

 また、TPPも大きな問題です。輸入・輸出含め、国として相当動きがあると思います。この品物の関税が撤廃されるとか、どれだけ下がるとかによって、これから市場も変わると思いますので、みなさんも真剣に考えていかなければいけません。

 小泉進次郎さんが自民党の農林部会長になり、卸売会社はこのままでいいのか、などと問題提起をされています。いろいろな面で、動きが出てくると思います。消費税はまだ上がるし、軽減税率の問題もある。八百屋さんが否応なしにかかえなくてはならない問題はたくさんあります。漬物ひとつとっても、成分表示をしなければいけません。塩分がどれくらいか、病気などで制限されている人はどうしても気にしています。そうしたこともこれからの八百屋の仕事になるでしょう。

 これからは、お客さま目線で商売をしないと、買ってくれません。商品知識はもちろんですが、自分が変わっていかないといけません。そうした中で、若い人がたくさんいるのは非常に頼もしく思いました。ぜひ、みなさんに奮起していただき、諸先輩方の知識やノウハウを貪欲に吸収して、いい八百屋さんになってください。今日の講演もよく聞いて、今後の指針にしてはどうかと思います。

 来年もまた八百屋塾に参加していただき、今後の八百屋のあり方などについてもみんなで話し合っていければ、と考えています。今後ともみなさんにご協力いただければ幸いです。

 

2016年度 第1回八百屋塾
2016年4月17
日(日)
開講式と記念講演


講演:「なぜ野菜の勉強が必要か?

講師:八百屋塾元実行委員長/杉本青果店店主
杉本晃章氏

 


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【八百屋塾2015 第12回】 挨拶|記念講演「野菜の気持ち、命の食」修了証書の授与塾生の感想茶話会