■2015年8月9日 第5回 江戸東京野菜産地視察研修 〜 星野農園

 矢ヶ崎農園から、三鷹市にある星野さんの農場へ。星野さんは、なす栽培の第一人者として知られています。江戸東京野菜の「寺島なす」には復活プロジェクトから関わり、現在も栽培しています。なす栽培のお話を聞いたあと、参加者一人2個ずつ「寺島なす」の収穫体験を楽しみました。
星野農園 寺島なすの収穫
大竹道茂氏
星野農園 星野直治氏

【寺島なす】

 2009年に江戸東京野菜が話題になったが、大根、かぶ、小松菜といった冬の野菜ばかりだった。そこで、夏場の果菜類から探したのが、墨田区発祥の「寺島なす」。品種は、「蔓細千成」。第一寺島小学校創立130周年の記念行事として作ってもらうことになり、星野さんが栽培を指導した。
星野農園 寺島なす
なすの話を聞く受講生-1
なすの話を聞く受講生-2
なすの話を聞く受講生-3

【なすの栽培】

  • 12月末ころにトルバムビガーという台木の栽培を開始し、20日間ほどあとになすのタネを蒔く。3月初めに接ぎ木をして、4月20日ころに畑に植える。今は接ぎ木した苗をJAから買う人がほとんどだが、星野農園は栽培本数が多いので自分で作っている。

  • なすは連作障害が起きるが、星野農園では、土壌消毒、洗浄、高畝にするといった対策を取りながら、20年来ずっと同じ畑で作っている。

  • なすは、条件がよければ、花が咲いてから18〜19日くらいで収穫できるサイズになる。それぐらいで育ったなすはやわらかくておいしい。30〜35日かかると、見た目はよくても、切ると中のタネが熟して黒くなる。

  • いいなすを作るには、剪定が一番大事。絶えず剪定をして、本線の近くの若い枝にならせるのが重要。

  • ヘタの下の白い部分は、前日の夕方に伸びた証拠。順調に育っているひとつの目安になる。

  • 接ぎ木の場合、管理すれば11月くらいまで採れる。自根だとお彼岸まで。