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■2015年11月8日 第8回 きのこ・みかん 〜 商品説明 エリンギ「濃丸」について 日本きのこセンター 渡邊萌生氏
◇新しく開発したエリンギ「濃丸(こいまる)」
日本きのこセンターでは、しいたけ、エリンギ、やなぎ松茸などの研究開発、品種改良をしています。おいしさはもちろん、生産者にとってより栽培しやすく、収穫量の多いもの、菌床であれば杉のおがくずを100%使って作る方法の開発など、また、野生きのこの分類もしています。研究のほか普及活動にも力を入れており、全国各地でしいたけの栽培指導をしたり、担い手を育成し全国に生産者を送り出しています。
「濃丸」は、日本きのこセンターが新しく開発したエリンギです。一般的にはエリンギは頭がへこんでいますが、「濃丸」は頭が丸く、お腹の部分もぷっくりとしています。
日本きのこセンター 渡邊萌生氏
「濃丸」の一番の特徴は、胞子を出さないことです。1998年から研究を開始、8000種の変異体の中から2種類の無胞子性のエリンギを発見し、これを培養して、2006年、世界で始めて無胞子化に成功しました。一般にエリンギはしいたけの約10倍の胞子を出すといわれ、菌床は室内で栽培するため、換気扇の清掃などをしっかりしないと、職業性過敏性肺臓炎(通称、きのこ肺、しいたけ栽培者肺)といって、発熱や咳、息切れを引き起こすことがあります。今回、無胞子性のエリンギを開発したことは、生産者にとっても非常に価値のあるものです。
濃丸
肉質はコリコリとした食感で、食べごたえがあります。国産の杉のおがくず100%にこだわって栽培しています。培地によって発生するきのこの味が変わってしまうので、生産者の方と連携しながら栽培しています。
「濃丸」は、においが少ないという特徴があります。エリンギ特有のにおいが苦手な方でも食べやすいと思います。今日は、生のものと蒸したものを用意しましたので、実際ににおいを嗅いでみてください。
「濃丸」という名前は、今年8月についたばかりです。試験栽培が終わり、販売に向けて動き始めているところです。
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