カブと大根は、葉っぱの形で見極めることができます。カブは非常に葉っぱが弱いので、時期によっては、店頭に葉っぱがついたままおいてあれば大根、落としてあればカブ、という見分け方もできます。また、割ってみたときに、皮が薄いか厚いかも、ひとつの見分ける手段になります。
紅白のツートーンカラーのカブ、「あやめ雪」は、今年は時期的にちょっと難しいということで、実物はありません。
黄カブは、ヨーロッパ系の品種です。彩りを楽しむことができ、スープに入れるなど、煮て食べていただくものです。
ツケナとは、アブラナ科アブラナ属で、漬物、お浸し、煮物に使用される、不結球性葉物類の総称です。ハタケナ類、コマツナ類、ミズナ類、タイサイ類、不結球白菜類の5つに大きく分けられ、ほかに洋種のナタネ類もあります。
中晩柑にもいろいろなものがありますが、今、うちの店で一番売れているのは、愛媛中央の「せとか」です。1個500円とか、もっと高い値段がつくこともある高級品です。
「たんかん」は、広東省あたりで、ポンカンとスイートオレンジの自然交配でできたもの。それが、1929年ごろに鹿児島へ入ってきた。奄美大島の「たんかん」が美味。2Lだと1個食べきれない場合もあるので、L中心で売ったほうがいいと思います。
珍しいところでは、長崎の大西海から出ている「津之輝(つのかがやき)」。(清見×みかん)×アンコールで、味はやや薄めですが、香りはいい。来年あたりから、増えるようです。
今年はハウスの「デコポン」のできがよかった。これから、露地になり、貯蔵して、しっとり感があるものはいいけれど、酸が強く残るものもあるかもしれません。「はるみ」もポンカン×清見なので、デコポンと同じような柑橘です。
「晩白柚(ばんぺいゆ)」は、ベトナムのサイゴンあたりにあった植物園から台湾に行って、台湾から日本(熊本の八代あたり)に入ってきたといわれています。ザボンと似ていますが、中が白くて、遅くなって出てくるので、「晩白柚」という名前がつけられました。
今年は「伊予柑」がすごくおいしい。3月になると、「宮内」のほか、「やよい」という品種が出てきます。「やよい」はおいしい品種です。手が汚れるから嫌がられる、というのが残念です。
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