- サトイモとは、字のごとく、里で作ったイモのことです。種類としては、石川早生、赤い芽があるセレベス、お正月に欠かせない八頭、タケノコイモともいわれている京イモ、唐イモともいわれ大変高価なエビイモ、土垂、はすばなど。これらを総称して、サトイモ類といいます。ちなみに、サトイモの逆は山のイモ。長イモ、イチョウイモ(大和イモ)、関西エリアで丸イモといわれている伊勢イモや丹波イモ、自然薯、長イモのタネであるむかごなどが山のイモの一種です。
- サトイモ類は、増え方によって、大きく3つに分かれます。まず、子イモ系。石川早生、土垂、愛媛の女早生、大野早生など、ほとんどがこれに分類されます。京イモ(タケノコイモ)は、親イモ系。セレベス、八頭、唐イモは、親子兼用種。親イモも食べるし、子イモも食べるというものです。
- サトイモは、2009年、約1万2000トン東京市場に入荷しています。生産量は、1位が埼玉県、2位が千葉県、3位が宮崎県、4位は海外、中国産が出回っています。
- 近年は、セレベスを作っている産地が減少しています。消費者がセレベスの食べ方を知らないので買わない。八百屋さんが、「セレベスはこうやって食べるとおいしいよ」と店頭で教えてあげてください。手間がかかる割りに単価が取れなければ、生産農家はものを作りません。
- 今年は八頭の生産が非常に少なくなっています。夏場の高温で、上等級の発生が少なかった。ですから、お客さんからいいものをちょうだい、といわれたときは、今年はそういう環境なので値段は強めの動きになっている、と説明して販売するとよいのでは…。
- 毎年、福井の大野のサトイモを持ってきているのですが、今年は栽培環境が劣悪だったため収量が少なく、11月下旬以降、地元消費を優先ということで、関東地域には入ってきておりません。
- 富山・高岡地域の、アルギットというこだわりの栽培方法で作ったサトイモがあります。アルギット栽培とは、海藻を粉末状態にして圃場に入れて作る方法です。海藻が持っている亜鉛、鉄などの微量成分が、食味に生きるというか、アミノ酸効果が非常に高まるという栽培方法だそうです。
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土垂/埼玉
はすば/埼玉
女早生/愛媛
新潟
アルギット/富山
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