■2024年2月18日 第11回 ブロッコリー・柑橘類 〜 食べくらべ |
◇「ブロッコリー」、「柑橘類」の食べくらべと試食について |
[タナカトウコ氏より] |
- ブロッコリーとカリフラワーの食べくらべは、1〜6番までが、香川のブロッコリー、熊本のブロッコリー、茨城のロマネスコ、福岡のカリフラワー、熊本のオレンジカリフラワー、神奈川のブロッコリースプラウトです。7〜9番が、静岡のスティックセニョール、熊本のカリフローレ、埼玉のアレッタ。
- ブロッコリー、ロマネスコ、アレッタは、小分けにしてから、熱湯でさっと茹でました。カリフラワーは崩れやすいので、茎を切り落とした状態で、熱湯で丸ごと茹でた後、小分けしています。
- スティックセニョール、カリフローレ、アレッタは、茎も花蕾も葉っぱも食べられる品種ということで、丸ごとお出ししています。太かったものは、茹でた後、茎に縦に切り目を入れ、手で裂いて2分の1にしています。細いものは1本でお出ししています。
- 柑橘は3種類、甘夏、はっさく、伊予柑。スマイルカットと迷いましたが、くし切りにしました。
- 試食は、ブロッコリーの花蕾のフライ、生カリフラワーの白和え、ブロッコリーの茎のミネストローネです。
- あと、さつまいもの輪切りも入っています。こちらは、内田さんが、うちの店で扱っているシルクスイートはおいしいぞ、ということで、お持ちくださいました。
- ちなみに、オレンジカリフラワーは、酢やレモン汁を入れたお湯で茹でるとカラフルに仕上がりますが、今回は素材の味を感じてほしいということで、何も入れずに茹でたため、色落ちしています。また、塩も何も入れないで茹でているので、物足りない方は調理班にお声がけいただければ塩をお渡しします。
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◇レシピの説明 |
[石井玲子氏より] |
- 今日のレシピは、カリフラワーを生で食べる場合の調理法と、ブロッコリーの花蕾の変わった食べ方、茎の部分を使った料理のご紹介です。
- 10年ぐらい前、生のカリフラワーを食べるとか、茹でてご飯の代わりにカレーをかけて食べるなどの食べ方が流行った時期がありましたが、浸透しませんでした。糖質オフのダイエットにはいいと思いますが、ご飯の代わりとして続けられるかというと、やはり、食べ応えが足りないので、難しいかもしれません。
- 今日は生のカリフラワーを白和えにしました。柿ピーチョコと合わせて低糖質なおやつという案もありました。また、ジャガイモを揚げるなら、カリフラワーを揚げて食べたほうがダイエットにはいいと思います。
- カリフラワーは洗って小房に分け、5ミリ弱の幅でザクザク切りました。コリコリした食感を少し残した方が楽しいと思います。まな板の上にボロボロとこぼれてきた部分も、全部残さず使っています。木綿豆腐はお湯にさっとくぐらせ、重しをして、水切りしました。電子レンジを使っても、時間があるならそのまま重しをして水切りしてもいいでしょう。カリフラワー、豆腐、和風の顆粒だし、それから、アクセントとしてマヨネーズを入れています。マヨネーズ状ドレッシングでもいいですし、和風だしではなくチキンコンソメにして、ベーコンビッツを入れて洋風の白和えにしてもおいしい。菜の花入りの春らしい白和えもいいと思いますと、トマトなどいろいろな野菜と相性がいいので、お好みの味をお試しください。
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- ミネストローネには、皮を薄く剥いて1センチの角切りにしたブロッコリーの茎を入れました。給食で、ミネストローネは定番です。緑黄色野菜でビタミン豊富なブロッコリー、トマト、ニンジンも入って、栄養満点なスープです。今日のミネストローネは、カリフラワーの余った部分も全部入れました。
- ブロッコリーの茎の他のアレンジ方法として、かたい皮は剥いて輪切りのように横に薄くスライスし、電子レンジ加熱か茹でるかで、中華風ドレッシングと和えたり、そのまま炒めものにしても、手軽においしく食べられます。包丁が苦手な方も、スライサーで茎をスライスすればいいと思います。
- ブロッコリーの花蕾の部分はフライにしました。粉チーズを混ぜたパン粉を付けて揚げています。ブラックペッパーも効かせています。
- 揚げものは手間がかかる、と抵抗がある方もいますが、竹串や金串を使うと便利です。揚げたい食材に串を刺し、串カツ屋さん状態で用意します。卵と薄力粉はボウルに混ぜ、バットにパン粉を広げておきます。串ごと液体の中にくぐらせて、パン粉をちょんちょんとつけ、そのまま油の中へ。ブロッコリー、ミニトマト、ジャガイモ、サツマイモなどの野菜や、ベーコン、チキンなど、この手順でやると簡単です。
- 今日のレシピも、調理班の黒津が考えたものです。ご質問があればお声がけください。
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◇食べくらべと試食の感想 |
- 個人的には、福岡のカリフラワーが好き。スティックセニョールは軸が甘くておいしかったです。やわらかい食感が苦手なので、ブロッコリーは2つとも茹ですぎで食感がなくなり、もったいないと思いました。ブロッコリーのフライは、花蕾より茎のほうがおいしいのではないでしょうか。花蕾はボソボソした食感が気になりました。カリフラワーの白和えはお酒にも合いそうでいいですね。私はちょっと甘めに感じたので、もう少し味つけが薄くてもいいかな、と。柑橘については、今年、甘夏とはっさくを初めて食べました。個人的にははっさくが好みです。伊予柑は昨日も食べましたが、昨日のほうがおいしかったです。
- ブロッコリーの茹で加減は、すごく悩みました。私もかためが好きなのですが、以前、別の野菜でかために茹でたらお叱りをいただいたことがあり、今日は、かために茹で、水にとらないでおかあげしました。ザルの下の方は余熱がこもって、だいぶやわらかくなってしまったものもあったかもしれません。私は、おかあげの場合は茹で時間1分ぐらい。水にとる場合は2分ぐらい茹でてもいいと思います。水っぽくなるのと香りが飛ぶので、私はおかあげ派ですが、見た目をきれいにしたいのであれば水にとったほうがいいでしょう。(タナカトウコ氏)
- 今日の食べくらべ、量が多くてびっくりしました。これだけの種類を食べると、食感の違い、かたさ、苦みなど、いろいろと感じることができました。カリフローレ、スティックセニョールは、茎の方がおいしかったくらいで、「茎っておいしいんだよ!」ともっと言ってもいいんだ、と思いました。カリフラワーの白和えがめちゃくちゃおいしかったです。甘夏の香りが爽やかで、気分がすっきりして、アロマ的なことも感じました。甘夏、はっさく、伊予柑は古い印象なのでしょうか、もっとスポットライトが当たるといいなと思いました。比較することによって、大変学びが深かったです。ありがとうございました。
- 生カリフラワーの白和え、おいしいし、何より簡単で、ヘルシーでよかったです。先ほどおっしゃっていた、柿ピーチョコのレシピが気になっているのですが、詳細を教えていただけますか?
- チョコをコーティングした柿ピーとカリフラワー、という違う食感のものをまぜて食べる、というレシピです。カリフラワーの茎の食感と、
柿ピーチョコのカリカリが楽しめます。(タナカトウコ氏)
- 1つ1つ意識しながら食べくらべることで、食感などの違いがわかってすごく面白かったです。オレンジカリフラワー、生まれて初めて食べました。思っていた以上に、普通のカリフラワーよりも甘みがあったような気がします。実は、カリフラワーがあまり得意ではなかったのですが、今日はおいしく食べられました。白和えもめちゃくちゃおいしかったです。カリフローレも、茎の部分が本当においしくて、食感もけっこうしっかりしていて食べ応えがありました。機会あったら家族にも食べてほしい、と思いました。
- 食べくらべをして思ったのは、ふだんあまりカリフラワーを食べていないということ。売ってはいますが、ブロッコリーのほうがメインで。生でカリフラワーが食べられることを知りませんでした。白和えを食べて、あまりのおいしさに衝撃を受けました。個人的に好きだったのは、アレッタ。すごく風味がよく、ちょっと野沢菜に近いというか、好みの味でした。趣味でカレーを作っているので、アレッタもなにか融合できるかな、などと思いつつ食べました。それから、先ほど、講師の春日さんのお話を聞いていて、すごく、ブロッコリーへの愛が感じられたというか、「小さな幸せ」、しっかりもらいました。ありがとうございました。
- 私がカリフラワー好きになったのは、インド料理屋さんの料理教室で、カリフラワーとジャガイモをクミンやカレー粉などのスパイスで炒める、「アルゴビ」という蒸し炒めみたいな料理にはまって、カリフラワーがすごく好きになりました。カリフラワーやブロッコリーはカレーとも相性がいいですよね。(タナカトウコ氏)
- 自分で、「カリフラワーは生で食べられますよ」と言いながら、実際はあまり食べる機会がなかったので、今日は貴重な体験でした。ブロッコリーとカリフラワーを担当していて、もっとカリフラワーも広めたいと思っている中で、色のついたものは茹でると退色してしまったりするので、見た目はもちろん栄養素も生かすのに、生ではどうかな、とずっと考えていたことがあります。きちんとご提案していけば、まだいろいろと野菜の魅力をお伝えできるのかな、と思って勉強になりました。(講師 春日大樹氏)
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◇終わりに |
- このお野菜が好き、おいしかったというものに手を挙げてください。主観で構いません。複数回答可です。香川のブロッコリー3。熊本のブロッコリーが3。茨城のロマネスコ5。福岡のカリフラワー6。オレンジカリフラワー8。ブロッコリースプラウト0。スティックセニョール11。カリフローレ6。アレッタ12。オレンジカリフラワーは、品質が心配で外そうとしていたのですが、けっこうおいしかったですね。アレッタも人気でした。今日は茹でただけですが、炒めたり、イタリアンに使ったり、カレーに入れたりしてもすごくおいしいです。菜の花っぽい味を感じました。おすすめのレシピとして、アレッタとベーコンのガーリックソテーとか、クリームパスタに入れてもおいしいと思います。(タナカトウコ氏)
- 柑橘も聞きます。甘夏9。はっさく6。伊予柑7。(タナカトウコ氏)
- 先月、食べくらべをしたサツマイモが非常に残念だったので、今日はうちの店で売っているシルクスイートを持ってきました。ふかしてそのまま食べてもいいのですが、これは一晩寝かしてあります。もう一晩寝かせると、もっと落ち着くというか、さらにおいしくなります。シルクスイートなので、ちょっとやわらかい系です。糖度はあると思います。(内田氏)
- 今回、カリフラワーを生で食べてみようと思ったのは、杉本さんと市場で話していた時に教えてもらって、それを周りに話したとき、案外知らない人や食べたことがないという人が多かったので、調理の方に生食のレシピを提案してもらいました。すごくいい結果になったと思っております。来月は修了式、山菜の試食を予定していますので、よろしくお願いいたします。(実行委員長 柴田)
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