Q:茨城県では、JAから芽ばすを買って生産するのが一般的なのでしょうか?
A:種ばすを農協で買うのは「選抜ひたちたから」と「選抜パワー」など、選び出した4系統。一度買った後は、次年の種ばすを育てて使います。何年も同じ種ばすで作ると、収量が上がらない、最初と形が違ってくることがあり、新たな種ばすを購入したり、登録品種でなければ近所の方に分けてもらって、そこから更新をします。
Q:農家さんが作っているのは基本的に1品種なのか、早生と晩生の品種でしょうか?
A:何種類か作っています。早生はすね上がり(基部の老化)が起きるので、年明けまで持つ品種も作ります。年明け用の品種は、台風などで葉が折れて収量がなくなることもあるので、早めに太る早生を入れてリスク分散されています。
Q:何種類か作るとなると、畑で交配しないように、畑ごとに品種を変えて作るのですか?
A:多くは1つの田に1つの品種。2品種作る場合は、間を板で仕切って混ざらないようにしています。
Q:しぶ抜きをすると、土中の期間が長くなりますね。鮮度によって味に違いはあるのでしょうか?
A:味が変わるほどは置きません。暑い時期はカラ刈り後1週間 から10日ぐらい。冬に近くなると、置いておく時間は少し長くなりますが、鮮度が悪くなることはありません。
Q:うちでは1年中れんこんを扱っています。基本は茨城ですが、間が空く時期に熊本なども使います。値段が高く、かたくてあまりおいしいとは思えないのですが、これは地域性ですか?
A:品種や温度にもよるのではないでしょうか。茨城県の生産者もよい晩生品種の栽培を考えています。若手の方から、自分たちで交配していい晩生を作ろうという動きがあり、何年かお待ちいただくことにはなりますが、4月にいい状態で出せる品種ができ、周年安定出荷できることを願っています。
Q:れんこんの穴は、夏場にすごく大きくて、長年の謎なので、理由をご存じでしたら教えてください。あと、茨城の「れんこんサブレ―」、穴が若干斜めにきれいに開いているのはうやって作っているんだろう? と思ったので、その2つについて教えていただければと思います。
A:穴が大きいのは、おそらく早生品種でそういう特徴があるのではないかと思います。「れんこんサブレ―」は工場を見に行ったことがないのでわかりません。ごめんなさい。
Q:れんこんの切り口は、酢水に浸けると変色しないといわれますが、切り方などで防げないのですか?
A:普通に水につけておくだけでもガードはできます。空気と触れないようにしておけば、色は変わりません。
Q:品種改良にはどのような方法がありますか?
A:今ある品種からより良さそうな系統を選抜していくのが1つ。いいと思うものを掛け合わせた種を栽培し、その中からまたいいものを選ぶ、というやり方もあります。
Q:れんこんの穴は何個ですか?数は決まっていますか?
A:正確な数を覚えていないのですが、植物としてだいたいの数は決まっています。(後で調べました。8〜10個ぐらいが一般的のようです)
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