第10回
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伝統野菜
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いちごの調査研究発表
食べくらべ
第9回
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伝統野菜
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第7回
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産地リモート中継1
産地リモート中継2
勉強品目
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ランチ
森田さんの圃場
十色とうがらしファーム
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■2024年1月21日 第10回 さつまいも・いちご 〜 勉強品目「さつまいも」 東京青果(株) 武田悠貴氏
◇「さつまいも」について
[東京青果(株) 武田悠貴氏より]
東京青果でさつまいもを販売して3年目です。弊社の若手、千葉と品目説明にまいりました。
「紅あずま」は、関東の代表的な品種。近年「紅はるか」におされていますが、根強く存在しています。ホクホク系で、かつての主流「高系14号」より収量、食味がよく、20〜30年前は主力品種でした。
「くりかぐや」は、カネコ種苗が開発した新品種。昨今の焼きいもブームで、ねっとり系の需要が増えて、ホクホク系の人気が落ちましたが、形のいいものが作りにくく、ホクホク系の復活を望む声もあり、より形のいいものをと開発されました。
東京青果(株) 武田悠貴氏
「鳴門金時」は、徳島県のブランド野菜。「高系14号」を徳島で育成、肉質がしっかりした上品な味わいが特徴です。石川県では「五郎島金時」、香川では「坂出金時」という名前で、砂地で栽培されています。大阪の市場ではいまも根強い人気があります。
「紅はるか」は、2010年以降の焼きいもブーム後に、短時間でやわらかく甘くなることから、焼きいも用品種として大人気になりました。新潟の「いもジェンヌ」、大分の「かんたくん」、茨城では「紅優甘(べにゆうか)」など、各地にブランド名があります。品種は「紅はるか」です。
「シルクスイート」は、カネコ種苗が作った「紅はるか」に次ぐ品種で、やわらかくなりやすく、焼きいもに向く品種として、近年、人気があります。
紫系の「ふくむらさき」は、茨城JAなめがたしおさい。これまで、紫芋は粉質系で、生食しにくく、お菓子の原料でしたが、これは食味がよく、収量もとれて、粘質の味のいい紫芋として開発されました。
北海道のさつまいもは「シルクスイート」と「紅あずま」です。気候の影響もあり、ビーツの転換作物をとしてホクレンさんが注目し、われわれも協力して栽培が始まりました。さつまいも栽培の北限は福島とされていましたが、新品種も開発され、3年前に試験的に導入、今年は63ヘクタール。道南、道央ではよくできましたが、旭川までいくと、まだむずかしい。北海道のさつまいもは、早く甘くなるのが特徴です。「紅あずま」も、関東産とは味わいが違いますので、お持ち帰りになって食べてみてください。
今年は苗の供給が追いつかず、63ヘクタールですが、来年は、苗を増やして少なくても今年の倍になるとされています。ぜひ、今後に注目してください。輸送コストはかかりますが、現在、関東のものとほぼ変わらない価格で販売しています。
今日の北海道産さつまいもは見た目がよくない、というご指摘もありましたが、この機会にぜひご紹介したく、在庫の中から拾ったシーズンアウトしたものです。出荷開始は10月中頃からで、通常12月いっぱいです。今日は見た目にやや難があるのはご了承ください。
「紅あずま」はC品率が高くなっています。目指すは1割ですが、今年は4割。だんだん作られなくなっています。業務用で何とかしたいのですが、農家さんの収入が確保できないと、作られなくなります。
干しいもは2品種。「玉豊」は、茨城県で伝統的に作られてきたものです。近年は、加工性、食味などから「紅はるか」が主流になり、「玉豊」は貴重になっています。
参考として、泥つきの「紅はるか」もお持ちしました。さつまいもは掘ったあと泥がついた状態で保存し、洗って選別・出荷します。洗浄や選別は農家さんの負担になっていて、泥つきで出すという要望があります。ところが、泥つきは等級・階級の選別がむずかしく、洗うと大きさや色味がわかる。良品とそうでないものが混在すると、価格が落ちる可能性がある。これが課題です。個人的には、さつまいもの売り方を変えたい。1本単位ではなく、れんこんやかぼちゃのようにグラム単位になってほしい。農家さんも、見た目ではなく味のいいものが評価されれば、負担が減り、持続的に発展できると思います。
さつまいもの味は産地や品種ではなく、1年の中で味が変化します。11〜12月まで味が向上し、ピークは1〜2月、3月頃までキープします。4〜8月は味がぼやけると個人的に思います。「シルクスイート」は「紅はるか」より少し早く糖化が進みます。「シルクスイート」は12月がピーク、「紅はるか」は1〜3月がピーク。「紅あずま」は甘さが劣るといわれますが、春先に、「シルクスイート」や「紅はるか」の味が劣化するのに対して、「紅あずま」は長くキープされます。やわらかさも「シルクスイート」が早く、「紅はるか」がワンテンポおくれ、ホクホク系の「紅あずま」も、4月以降はやわらかく変化します。
消費者はインターネットなどからいろいろな知識を持っています。八百屋さんも、「今は、紅はるかが一番おいしいんでしょ?〇〇産がいいのよね?」といわれたことがあると思いますが、味は畑や時期によって違います。販売する方が、実際に食べて、時期による味の違いなどを知るのが一番で、その上でおすすめのさつまいもを消費者の方に販売していただければありがたく思います。
◇「さつまいも」の写真
紅あずま
(千葉)
紅あずま
(北海道)
栗かぐや
(千葉)
金時
(徳島)
五郎島金時
(石川)
紅はるか
(千葉)
紅はるか
(千葉)
紅優甘
(茨城)
シルクスイート
(千葉)
シルクスイート
(北海道)
すずほっくり
安納芋
(鹿児島)
山川むらさき
(鹿児島)
ムラサキマサリ
(新潟)
紫いも
(茨城)
ほしいも・紅はるか
ほしいも・玉ゆたか
◇「いちご」について
[飯塚氏より]
最近は高糖度のいちごも増えていますが、今日は淀橋市場に入荷する一般的なものを揃えました。
「とちおとめ(栃木)」は、今2番果の中から終わりくらい。原油高の影響で安くもなく高くもなく、というところでしょうか。
「とちあいか(栃木)」は、「とちおとめ」の後継品種。「とちおとめ」より酸味が少なく食べやすい。人気が出ており、今後は主力になっていくのかもしれない、と思います。
「あまおう(福岡)」。あかい、まるい、おおきい、うまい、が名前の由来だとして有名ないちごです。よく加温のものがいいといわれますが、まだまだおいしいと思います。
「やよいひめ(宮崎)」。さまざまな産地で作られています。形がよく、実もかたく、甘さもあって、売りやすいいちご。うちの店では主力として扱っています。
「いちごさん(佐賀)」。九州のいちごにもいろいろありますが、「いちごさん」、「恋みのり」あたりが最近よく出ている品種だと思います。
「さぬきひめ(香川)」。香川はいちごに力を入れていて、おいしい品種です。淀橋市場では人気があります。
「女峰(香川)」。懐かしい昔のいちごというイメージが強いかもしれませんが、たまに食べるとおいしいと思いますので、ぜひ味わってみてください。
あとは参考出品として「おおきみ(高知)」。大きな実、で「おおきみ」。かなりいいお値段です。
いちごは、完熟したものを鮮度がいいうちにそのまま食べるのが一番です。商品を見るときは、お尻まで色が回っていて、頭のつのがしっかりしていて、溶けてないものを選ぶといいと思います。
◇「いちご」の写真
とちおとめ
(栃木)
とちあいか
(栃木)
あまおう
(福岡)
やよいひめ
(茨城)
いちごさん
(佐賀)
さぬきひめ
(香川)
女峰
(香川)
おおきみ
(高知)
【八百屋塾2023 第10回】
挨拶
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講演「さつまいもについて」
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伝統野菜の「さつまいも」について
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勉強品目「さつまいも」「いちご」
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いちごに関する調査研究の発表
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食べくらべ
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