■2024年1月21日 第10回 さつまいも・いちご 〜 食べくらべ
◇「さつまいも」「いちご」の食べくらべについて
[タナカトウコ氏より]
  • さつまいもの食べくらべは、1番、緑のシールが「紅あずま(千葉)」。2番、黄色いシール、「紅はるか(千葉)」。3番、赤いシール、「鳴門金時(徳島)」。蒸したものと、レンジ加熱したものをご用意しました。

  • それぞれ、竹串がスーッと入るまで加熱したので、時間は異なっています。蒸し時間は1番から順に、約50分、45分、30分でした。個体差もあり、かなりやわらかくなっているものもあるかもしれません。

  • レンジ加熱は当初、ネット上にあった、「600ワットで1分半、その後200ワットで8〜10分」というレシピを参考にしたのですが、大量調理だからか、太かったからなのか、まったくダメで、追加で加熱しています。レンジの場所によって加熱が均一ではないので、やわらかくなったものから取り出して、かたいものは再加熱しました。30分くらいから、最終的に50分くらいかかったものもあります。
タナカトウコ氏
  • 食にこだわる方はレンジ加熱はダメとおっしゃるかもしれませんが、忙しい方には、レンジ調理が受け入れられやすいと思います。蒸したものとレンジ加熱したもの、その違いを食べくらべてみてください。

  • 青いシールは、「シルクスイート(北海道)」。オレンジのシールは、「栗かぐや(千葉)」。どちらも40分蒸しました。

  • 天ぷらは今揚げていますので、のちほどお出しします。

  • いちごの食べくらべは、「とちおとめ(栃木)」、「とちあいか(栃木)」、「あまおう(福岡)」、「やよいひめ(宮崎)」、「いちごさん(佐賀)」、「さぬきひめ(香川)」、「女峰(香川)」、「おおきみ(高知)」。数が足りないものはカットしてあります。
さつまいもの食べくらべ-1
さつまいもの食べくらべ-2
さつまいもの食べくらべ-3
いちごの食べくらべ
◇レシピの説明
[石井玲子氏より]
  • 今月のレシピは、紫芋とオレンジ色のさつまいも、ふだん手に入りにくいさつまいもを食べやすく、というのがテーマです。調理班の黒津が考案しました。

  • オレンジ色のさつまいもは、クリームチーズとカツオの酒盗であえました。さつまいもは皮を縞に剥き、食べやすい厚さの輪切りにして、蒸し器で蒸しました。それをクリームチーズと酒盗であえただけで、いいおつまみになります。甘いさつまいもを使うと、酒盗の塩辛さもあって、甘みが引き立つと思います。

  • 白玉団子はやわらかくするために豆腐を入れることがあるのですが、今日は、豆腐は使っていません。蒸した紫芋をマッシュし、牛乳を加えました。分量は、白玉粉50グラム、牛乳50グラム、紫芋150グラムが目安です。いもの水分量によって牛乳の量を調節してください。丸めてゆでればすぐにできますし、お子さまとも作れます。冷凍も可能なので好きなときに解凍して食べることができます。今日は、きなこ、ごまをご用意しましたが、黒蜜、メープルシロップなど、いろいろなアレンジができると思います。
石井玲子氏


料理の試食


 
◇食べくらべと試食の感想
  • さつまいもやかぼちゃは、個人によって好みが違い、何ともいえない、と思いました。私は、今日食べた中では、「紅はるか」が一番好きでした。「シルクスイート」はあまり好みではありませんでした。

  • 主観ですが、どれもあまりおいしくありませんでした。中では「鳴門金時」がいいかな、と思いましたが、それほど甘くなくて。北海道の「シルクスイート」も期待したのですが、それほど甘くなかった。これでは売れない、と思いました。「シルクスイート」は普通、冷めるともっと甘くなるはずですが、それもなかった。ただ、天ぷらにするとどれもおいしかったです。中でもやはり「鳴門金時」が好きでした。

  • 「紅あずま」はもっとパサパサなイメージがあったのですが、水分が結構あって、甘みも思ったより強かったです。「紅あずま」、「紅はるか」は、レンジ加熱だと繊維が残る感じがして、勉強になりました。天ぷらは、さつまいもの調理法として本当に向いているんだな、と思いました。おいしかったです。「シルクスイート」は、以前、千葉のものを家でレンジ加熱して食べたことがあり、今日の北海道のものとはまったく違う印象だったので、品種が同じでも、産地や時期によって違うことがよくわかりました。

  • 全般的に、蒸したほうがいいかも。ある程度の水分があったほうが甘みを感じやすい。ただ、いも感は水分がないほうが感じやすいかもしれません。
 
◇終わりに
  • いちご、蒸したさつまいもについて、個人の意見で構いませんので、おしいと思ったものに手を挙げてください。複数回答可です。「とちあいか(栃木)」9名、「とちおとめ(栃木)」6名、「あまおう(福岡)」13名、「やよいひめ(宮崎)」4名、「いちごさん(佐賀)」0名、「さぬきひめ(香川)」8名、「女峰(香川)」2名、「おおきみ(高知)」5名。個体差もあるので、行き渡ったいちごによっても違ったかもしれませんね。さつまいもは、「紅あずま」15名、「紅はるか」7名、「鳴門金時」8名、「シルクスイート」0名、「くりかぐや」3名。ご協力ありがとうございました。(タナカトウコ氏)

  • 本日の講師、橋本さんとは一緒にさつまいもの振興に取り組んでいます。講演を聞いて、私自身も勉強になりました。また、食べくらべを通して、自分の持っていたイメージとはまた違う食味を感じたりして、参考になりました。「鳴門金時」の天ぷらがとてもおいしかったです。一般的には、「紅赤」が天ぷらに最適とされるのですが、それに近いものがありました。こうしたさつまいもの魅力を消費者の方々にお伝えできるのが八百屋さんだと思いますので、ぜひ、今後ともよろしくお願いいたします。いも類振興会のホームページでは、さつまいもに関するさまざまな情報をオープンにしていますので、ぜひご覧ください。(いも類振興会 矢野氏)

  • 今日は、かなり時間がおしてしまい申しわけありませんでした。食べくらべが充実していましたね。インターネットでは得られない知識だと思います。「百聞は一食にしかず」です。次回以降もよろしくお願いいたします。(実行委員長 柴田)