■2018年3月11日
第12回 修了式
 八百屋塾2017の最終回となる第12回目は「修了式」。下記のプログラムで行われました。
    1. 挨拶:八百屋塾実行委員長 西沢好晴
    2. 挨拶:東京都青果物商業協同組合理事長 近藤栄一郎
    3. 修了証書授与
    4. お話:調理の先生方代表、大石みどりさん
    5. 記念講演:野菜摂取量とがんの関係〜データの真実と読み解き方〜
      国立がん研究センター 社会と健康研究センター 保健社会学研究部部長 同企画戦略局 国際戦略室室長 山本精一郎先生
    6. 塾生座談会
    7. 茶話会
茶話会のようす
修了証書の授与

調理の先生方
 
■八百屋塾実行委員長 西沢 好晴
 本日は2017年度八百屋塾の修了式ですが、終了される塾生は少なく、何枚も修了書をお持ちの方も数多くいます。野菜と果物のことは1年ではわかりません。知り合いの農家さんは「何十年とやっていても、一度として同じ作物が作れたことはない。つねに勉強」と、よく言っています。八百屋塾も、1年の節目として修了式を迎えましたが、来年も再来年も野菜と果物のことを勉強し、お客さまにうまく伝えられるようになってください。

 今年度のカリキュラムは、次のようになっていました。

八百屋塾実行委員長 西沢 好晴
  • 4月 春野菜、中晩柑
  • 5月 メロン、さやえんどう
  • 6月 桃、パプリカ
  • 7月 有機農業の産地視察(埼玉県小川町・ときがわ町)
  • 8月 真夏の果実(トロピカルフルーツ)
  • 9月 ごぼう
  • 10月 きのこ
  • 11月 イベント「やっちゃば秋葉原 学べるマルシェ」
  • 12月 さといも、温州みかん
  • 1月 みつば、水菜
  • 2月 プチヴェール、芽キャベツなど、中晩柑
 来年度は4月に開講式、5月以降の奇数月はこの会場で、あとの月は産地視察や出張八百屋塾など、一層面白い1年にしたいと思っています。よろしくお願いいたします。
■東京都青果物商業協同組合 理事長 近藤 栄一郎
 2017年度八百屋塾の修了式に多数のみなさまにご出席いただき、まことにありがとうございます。

 会場であるこの会館は2000年にできました。八百屋塾はその翌年にスタートしましたから、まる17年になります。八百屋塾は、「野菜の神様」といわれた江澤正平先生が創始者です。われわれ青年会メンバーは、先生に「きみたちは、自分たちで扱っている野菜の味を知っているか? 食べたことがあるか?」とよく言われました。「氏素性」といいますが、どういう品種や栽培方法で、食べごろはいつなのか、また「自分の舌で味を確かめて、それを消費者に伝えるのが八百屋としての役目だ」と教えられました。
東京都青果物商業協同組合 理事長
近藤 栄一郎
 来年度の八百屋塾は、産地視察や出張八百屋塾を含めてトータルで年12回開催となる予定です。北足立市場には7〜8年前に大変立派な調理室と会議室ができました。また違った雰囲気の八百屋塾を味わってもらえたら幸いです。

 政府は、すべての食品事業者に国際的な衛生基準を導入し、海外への輸出を促進する方針です。また、東京オリンピックのある2020年にはインバウンド4000万人、という目標が示されています。われわれの商売でも、安全・安心を消費者に伝えていかなければいけません。「安全」のエビデンスとして、「HACCP(ハサップ)」が導入されることになります。野菜生産・加工のすべての工程において、しっかり管理・記録する管理システムです。

  肉や魚についてはすでに厳しい基準がありますが、農産物にも厳しい対応が求められています。カットや漬けものなど、加工している方にも関係してきます。小規模事業者には免除措置はあるでしょうが、念頭に置いておく必要があると思います。

 卸売市場に関しては、先日、60以上あった市場法が18項目に削減される、という説明を受けました。今までは国が管理していた部分を、開設者つまり都に権利が移ることになり、われわれの意見がより行政に届きやすくなるでしょう。組合として全国組織を通じて国や開設者に話していきますが、卸、仲卸、小売りも、市場をどのように運用するか、使い勝手がいい市場とはどのようなものか、ぜひ意見を発信していただきたいと思います。

 八百屋塾についても、新たな試みに取り組む来年度に向け、受講されるみなさまのご意見を反映したいと考えています。よりよい組合づくり、業界づくりを目指して、今後ともご協力をお願いいたします。今年度はご参加いただき、まことにありがとうございました。来年度もご参加いただけますようお願いします。

 

2018年度 第1回八百屋塾
2018年4月8
日(日)


開講式

講演:「情熱 トマト!」
講師:東京青果 野菜第2副部長 長掛雄治氏
勉強品目:トマト


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