■2017年6月11日 第3回 パプリカ・すもも 〜 食べくらべ

◇パプリカ、すももなどの食べくらべ

  • パプリカは、韓国産、オランダ産、国産(宮城・豊通食料)、それぞれ赤・黄・オレンジの3色を生で食べくらべた。料理は、パプリカのトマト煮、ピクルス、きんぴらなどを試食。すもも各種も試食した。
パプリカの食べくらべ
パプリカのトマト煮
パプリカのピクルス
パプリカのカラフルきんぴら
貴陽
サマーエンジェル
かんのすもも
 
◇調理について
[大石みどり氏より]
  • ラタトュイユやカポナータのような洋風の煮込みは、角切りのピーマンと乱切りの玉ねぎをトマトで煮ました。

  • ピクルスは、玉ねぎ、にんじん、きゅうり、パプリカをミツカンのかんたん酢に漬けただけです。パプリカは切り口から溶けていくので、2次加工をすることにより、無駄なく食べることができます。ピクルスなら漬けるだけなので簡単です。玉ねぎを入れないとおいしくなりません。

  • きんぴらは、炒めて白だしで調味しました。

  • ピクルスには韓国産のパプリカを使いました。ほかは国産です。
大石みどり氏
 
◇食べくらべ、八百屋塾の感想など
  • 卸業をしています。パプリカを食べて、黄色が一番おいしいと思いました。韓国産がおいしいという声がありましたが、自分は国産が一番好きでした。

  • パプリカは太さも違うのでなんとも言えませんが、甘さは韓国。オランダはクセがなく、国産はかたくて香りが強いと思いました。

  • パプリカの黄色は、日本のものが甘く感じました。オランダ産はあまり味を感じませんでした。韓国産は、日本のものに比べると苦かった。日本のものはみずみずしかったと思います。

  • 香り、甘さが一番あったのは韓国。噛んだときの香りの強さはオランダ。おいしく感じたのは国産パプリカで、水分が多いという印象がありました。

  • パプリカはどれも水耕栽培だと思うので、あまり違いが感じられませんでした。

  • 韓国産のパプリカは国産より安くて、国産は安心できる。それぞれいいところがあると思います。

  • 国産のパプリカがみずみずしいのは、収穫後、3日くらいで店頭に並ぶためです。輸入品は税関の問題があって、1週間くらいかかることもあります。また、国産は手間がかかっても個包装にしている場合が多く、これも水分の蒸発を防ぐことがてきます。国産はフレッシュ感をセールスポイントにするといいのではないでしょうか。

  • 料理はどれもおいしかったです。ピーマンのきんぴらは作ったことがなかったのですが、すごくたくさん食べられるので、お客さまにも説明したいと思いました。余ったものを冷蔵庫に入れておくと傷みやすいのであれば、こうした簡単に調理できる方法をご紹介したいです。

  • どれも初めて食べた料理ばかりで、おいしかったです。ごちそうさまでした。

  • 果物の試食は、「貴陽」が一番おいしかったです。酸味も少し残っていましたが、甘みと酸味のバランスがちょうどよかった。「かんのすもも」も悪くなかったです。

  • プラムの皮は、もったいないから食べている、という意識です。子どもの頃から、中身と皮の味が違うのが驚きで、今でもできれば別々に食べたい、と思っています。

  • 韓国は、経済連携協定で、国内の農産物がこのままではだめになる、ということで、付加価値をつけるために国が補助金を出して有機農業を推進しました。よって、有機農業がけっこう増えている、という話を聞いています。
 
◇その他
 7月に行う八百屋塾の産地視察にご協力いただいている埼玉県ときがわ町の渡邊一美さん、「運どん」の取り組みをすすめている岡山の青年会の池田さんにご挨拶をいただきました。
[渡邊一美氏より]
 埼玉県ときがわ町で、「とうふ工房わたなべ」を経営しています。

 7月、八百屋塾のみなさんに来ていただくところは、有機農業が盛んな地域として全国的に知られています。40年前から、金子美登(よしのり)氏が孤軍奮闘で有機農業をすすめ、いまや町おこしになるくらい注目を浴びている小川町の霜里農場にみなさまをお連れいたします。

 ときがわ町の伝統野菜「青なす」も、ちょうど収穫時期なので見ていただきたいと思っています。
渡邊一美氏
 小川町の影響で、ときがわ町にも有機農業の若者が続々と就農しています。まだ規模が小さいので、おつきあいいただくとしたら今がチャンスです。ぜひ、みなさんに、ときがわ町の有機農業を育てていただきたい、と思っています。昼食は、そのグループに農家レストランをやっている女性がいるので、そこでとる予定です。もちろん、私の作った豆腐は食べ放題です。ご参加をお待ちしています。
[池田氏より]
 岡山から来た池田です。冬至の日に「ん」のつくものを食べると運気が上がるという風習があり、八百屋の青年部でそれを広げていこう、という活動をしています。

 野菜でいえば、なんきん、にんじん、れんこん、ぎんなん、きんかんなど。うどんも「運どん」と当て字にして、手軽にこれらを食べられるよう、「焼き運どん」にして、11月に秋葉原で行われるやっちゃ場マルシェに出す予定です。

 今回はイベントで食べやすいように「焼き」ですが、スープカレー運どん、味噌煮込み運どん、かき揚げ運どん、運どんすきなど、バリエーションは無数です。

 広島では、冬至に限らず、運気が上がるということで、センター試験前に売ったり、カープの2軍の試合で販売したりもしているそうです。

 恵方巻きや土用のウナギのような行事食を目指してがんばりますので、ご支援ください。よろしくお願いいたします。

池田氏

焼き運どん
 

【八百屋塾2017 第3回】 挨拶講演「環境保全型農業の推進について」勉強品目食べくらべ