Q:茎が紫色のごぼうの写真は、原種ですか?
A:あれは「堀川ごぼう」の写真です。赤茎ごぼうはみんな紫色です。「越前白茎」、「葉ごぼう」などは白茎で、花は白かピンクです。ごぼうの花言葉は「私にさわらないで」。トゲトゲだからでしょう。「いじめないで」という花言葉もあって、これは、落語家が練習していて、うまくいかなかったときに、ごぼうで叩かれたのが由来、といわれているそうです。ちなみに、なすの花言葉は「真実」、だいこんは「潔白」。小さいうちから、こうしたことで野菜に興味を持ってもらい、野菜ファンを増やすのもひとつの手ではないか、と思います。
Q:今日ここに並んでいるごぼうの中で、一番原種に近い、かたいごぼうはどれですか?
A:原種に近いかたいごぼうは、今日はないと思います。岐阜県の「島ごぼう」が原種に近い品種でした。今は「岐阜早生」と呼ばれていますが、ほとんど栽培されていません。
Q:洗いごぼうには、スが入りやすいのでしょうか?
A:スが入るのはごぼうの特性です。特に日にちが経つと入りやすいので、洗ったからではありません。ごぼうはもともと皮の部分を食べるもので、真ん中には栄養価もあまりありません。スが入っているからよくないごぼうだ、というのは違います。スが入らない品種を作れ、と言われたこともあるのですが、そうするとポリフェノールがのらないんです。中国に「美白」というとても白い品種があって、形はごぼうですが、香りはしません。本来は日持ちもするし土つきで売るのが一番だと思いますが、そういったところから教育が必要ですね。調理前に洗いすぎないことも知っておいていただきたいです。
Q:ごぼうを切ったときに赤いというクレームが来ることがあるのですが、傷んでいるのですか?
A:ポリフェノールが酸化するとピンク色になります。傷んでいるわけではありません。栄養価が高い証拠だ、と説明してあげるといいでしょう。
Q:ごぼうを育種するときの決め手になるのは味ですか? 見た目ですか?
A:まず見た目です。あと、量が採れるか、揃いがいいかも大切です。味はそれほど変わらないので、育種段階で味を気にすることはあまりありません。
Q:「大浦ごぼう」の真ん中あたりがふっくらしているのはいいものなのでしょうか?
A:首が細くて真ん中が膨らむのがいい。それが「大浦ごぼう」の特徴です。
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