■2009年8月23日 第5回 〜 勉強品目「トマト」「枝豆」について 東京青果 野原秀司氏
◇トマトの商品説明
  • 勉強品目「トマト」については、大玉トマト4品種、ミディトマト3品種、フルーツトマト1品種、ミニトマト2品種のほか、参考として、「桃太郎ゴールド」と「マイクロトマト イエロータイプ」が登場。

  • 産地は、北海道、青森、山形、福島、群馬、茨城等。

  • 各トマトの特徴については、下記参照。
東京青果 野原秀司氏
桃太郎8
桃太郎8-20%
桃太郎なつみ-80%
LO3-103
マイロック-80%
麗夏-20%
産地:青森県 田子調農協
特徴:選果がよいことで知られる夏場の大玉トマトの代表
産地:福島県 会津みなみ農協南郷支店
特徴:冬に積もった雪を利用した雪室予冷庫で予冷をかけ、鮮度を保ち色づきや日持ちをよくしてから出荷
産地:群馬県 JA利根沼田糸瀬
特徴:デルモンテの「ぜいたくトマト」。フルーティな甘さと鮮烈な酸味、肉質がなめらかな品種。携帯袋入れ
産地:北海道 OF商事
特徴:セリ人さやかがおすすめする「さやかの逸品」シールつき。特別栽培。ミネラル豊富。酸味があり、夏向きのトマト
カンパリ
シンディスイート?
シンディスイート
桃太郎ヨーク
産地:山形県 山形中央営農センター
特徴:お日さまマークのパックに入った麩五月ミディトマト。ボリューム感たっぷりでみずみずしい
産地:茨城県 かしまなだ農協鉾田営農センター
特徴:土作りにこだわる。以前、TV「どっちの料理ショー」で特選素材として紹介された
産地:北海道 新おたる農協仁木事務所
特徴:サカタのタネ「かぐやひめ」。昭和47年仁木の大玉トマトを、タキイ「桃太郎」に対して「かぐや姫」の名で販売。昨年から、ミディトマトに「かぐや姫」の名を復活させている。ちなみに当時のミニトマトは「一寸法師」
産地:北海道 北はるか農協下川
特徴:極限まで水分を与えず、糖度を上げている。魚カス、蟹殻、牡蠣貝の粉、菜種カス、米ぬかなどを肥料にしよう。本年より機械選果も一部始まる
キャロル7
イエローミミ
桃太郎ゴールド
マイクロトマト
イエロータイプ
産地:北海道 新おたる農協仁木事務所
特徴:キャロル7はサカタのタネ。特に女性からもてもて!のミニトマトになってほしいとの思いからつけたネーミング
産地:北海道 新おたる農協仁木事務所
特徴:カネコ種苗の「もてもてキッキ」。フルーツ感覚のイエローミニトマト。もてもてネ! のの黄色版で、キッキの名に
産地:不明
特徴:果皮の色は完熟すると黄色からオレンジ色になる。食味は中程度。サラダ等の彩りに最適。果重220gの大玉中心
※参考
◇枝豆の商品説明
  • 勉強品目「枝豆」は、7月の第4回八百屋塾にも登場したサヤムスメ(青森県 田子町農協)、湯あがり娘(秋田県 全農秋田・県南園芸)、茶豆(品種複数/新潟県 新潟みらい農協(旧白根市))、湯あがり娘(群馬県 沼田利根蔬菜出荷組合(天狗))の4品種に、山形産の「白山だだちゃ」と「酒田茶豆」の2品種を追加。うち、「白山だだちゃ」は、市場を通したものと直販のものが登場。
サヤムスメ
湯あがり娘
産地:青森県 田子町農協
特徴:雪印種苗。サヤが大きく、実にはハリがある。ややくすんだ色合いだが、味はこの時期では非常によい
産地:秋田県 全農秋田・県南園芸
特徴:カネコ種苗。ジッパー付きの袋が主流となるなか、機械選果の袋詰めを行っている
白山だだちゃ
酒田茶豆(夏の夕べ)ほか
茶豆(品種複数)
湯あがり娘
産地:山形県 鶴岡市農協
特徴:だだちゃ豆の認定品種のなかで地元の人が本豆というのが白山だだちゃで、だだちゃ豆らしさが最も強い
産地:山形県 グリーン情報ネットワーク
特徴:海藻ミネラルを主成分としたボカシ肥料と特殊有機質リン酸肥料で栽培。莢の毛・豆の薄皮が薄茶色
産地:新潟県 新潟みらい農協(旧白根市)
特徴:現時点では、だだ茶豆系の品種が入っているが、具体的には品種が特定できない(産地に複数品種あり)
産地:群馬県 沼田利根蔬菜出荷組合(天狗)
特徴:茶豆風味、「味緑(みりょく)」。毎月1回自主的にグルタミン酸やアラニンなど成分検査し、生産者ごとに評価を出す
■2009年8月23日 第5回 〜 勉強品目「ぶどう」について 橋本氏
◇ぶどうの商品説明
  • ぶどうは品種が多く、説明するのがなかなか難しい。「巨峰」にもいろいろなものがある。「巨峰」は、「センテニアル」という青いぶどうと、黒いぶどうを掛け合わせてできたもの。「センテニアル」というのは青いぶどう。必ずしも、黒いぶどうと黒いぶどうをかけたから黒いぶどうができる…というわけではない。

  • いま、私の店で扱っているのは、「瀬戸ジャイアンツ」、種ありの「巨峰」、「アレキ」、「ロザ」、「サニールージュ」あたりが中心。
ぶどうの説明をする橋本さん
  • おいしいのは、種のあるぶどう。種なしにするには、ジベレリンという成長促成剤を使う。早く熟すが、その分、どうしても味ののりが悪い。

  • 「藤稔」は粒がものすごく大きくなる。ただ、種なしにしてあるので、肉質は「巨峰」のような歯ごたえがない。

  • 「ナガノパープル」は、皮ごと食べられて、種がないぶどう。

  • 「ゴルビー」も種なし。皮ごとは食べられない。ロシアのゴルバチョフによく似ている、というので、「ゴルビー」という名前を付けたらしい。

  • 「瀬戸ジャイアンツ」は、よく名前を聞く「桃太郎ぶどう」と同じ。
  • 「アレキサンドリア」は糖度17度以上のものは高級品。ただの「アレキ」と、糖度がのっているものでは、まったく価格が違う。

  • いちばん面白いのは、「レッドネヘルスコール」。風通しのよいところぶら下げておくと、そのまま干しぶどうになる。その、干しぶどうがすごくおいしい。

  • 黒いぶどうは青いぶどうよりしんが短いため、実が落ちやすい。落ちてしまうと見た目が悪いので、売るときや発送するときには、そのあたりに気をつけるとよい。
レッドネヘルスコール
産地:山梨 JAフルーツやまなし
特徴:世界のぶどう約8000種のなかの最大果房といわれ、1房10kgという記録がある
マニキュアフィンガー
サニールージュ
ロザリオビアンコ
ナガノパープル
産地:山梨 JAフルーツやまなし
特徴:「ユニコーン」×「パラディー2号」。先端が紫紅色になり、つけ根のところは黄色から薄いピンクで、女性のマニュキアを思わせる
産地:山梨 JAフルーツやまなし
特徴:「ピオーネ」×「レッド・パール」。大粒で食味のいい早生の種なしぶどうとして、今後、デラウェアの産地はもちろん、全国各地の栽培が予想されている
産地:山梨 JAフルーツやまなし
特徴:「ロザキ」×「アレキサンドリア」。他にはほとんどない、といわれるつくりやすい白の大粒種。岡山のマスカットに匹敵する、高級感のあるぶどう
産地:長野 JA中野
特徴:「巨峰」×「ロザリオビアンコ」。長野県果樹試験場育成。種がなく皮ごと食べられるぶどう。皮ごと食べられるぶどうは白系が多いなか珍しい黒系で、ポリフェノールを摂れるとPRしている
藤稔
種なし巨峰
巨峰
ピオーネ
産地:山梨 JAフルーツやまなし
特徴:「井川682号」×「ピオーネ」。育てやすく、土質を選ばず、安定した栽培が可能がこの品種の強み。大粒大房で、美しい紫黒色のボリューム感ある姿も特徴
産地:長野 JA中野
特徴:ジベ処理による種なし
産地:長野
特徴:「センテニアル」×大粒キャンベルズの交配種。「従来の露地ぶどうの観念を一変せしめた逸品」という
産地:山梨 JAフルーツやまなし
特徴:「巨峰」×「カノンホールマスカット」。最初「アシタカ」と命名されていたが、その後「パイオニア」と改名。さらに、農水省の種苗登録品種として正式に決定されるときに「ピオーネ」になった
種なしピオーネ
アレキサンドリア
ゴルビー
瀬戸ジャイアンツ
産地:山形 天童市 産地:山形
特徴:通称「アレキ」、フルネームは「マスカット・オブ・アレキサンドリア」。温室栽培の代表的品種。ぶどう品種中の最高峰とされ、市場価格もつねに最高
特徴:1983年に「レッドクイーン」×「伊豆錦」を交配。その中から選抜、育成したもの。ジベ処理による種なしぶどう 産地:岡山
特徴:「グザルカラー」×「ネオ・マスカット」。大きな果粒にみぞが入っているが特徴。大きく平均20g、最大は30gにもなる。皮ごと食べられ、食味はアレキに次ぐとされる

 

 

【八百屋塾2009 第5回】 実行委員長挨拶講演「トマト」勉強品目「トマト」「枝豆」「ぶどう」商品情報食べくらべ