山形県東京事務所で農産物の流通を担当している今田です。本日は、まだちょっと早いのですが、山形産のグリーンアスパラガスを持ってきました。
それから、「達者 de 菜(たっしゃでな)」というニラもいっしょに持ってきました。
どちらも、5月に、先頭を切って、露地ものとして出せる野菜。山形県の北部、最上地方で栽培されています。
この地方は、たいへん、ベコ(牛)飼いが盛んです。特に、繁殖を手掛ける「生ませ屋さん」が多い。繁殖業というのは、子牛を生ませて、10ヶ月間育てるというのが主な仕事です。10ヶ月経つと、その子牛は買われていく。ですから、母親牛がたくさんいる。10ヶ月で生むわけですから、毎年お産状態で、堆肥が豊富。ほかに、乳牛もいるので、堆肥がたくさんある。そこで、稲作の転作作物として、アスパラ、ニラの栽培が盛んになった。
アスパラは、1000平米当たり5トンの堆肥を必要とするといわれています。ニラについても同様。5トンということは、10平米の畑に50kgの堆肥をまくということですから、土が見えなくなるくらいの量。それぐらい堆肥を必要とする品物です。
だから、アスパラにもニラにも、滋養強壮や、さまざまな効能があるのかもしれません。
最上地方は牛フンが豊富なので、アスパラ、ニラにとっては、育ちやすい環境。適地だと思っています。生産者、生産面積もグングン伸びています。現在、アスパラは、生産者が100名ほど。ニラ、「達者 de 菜」に関しては、100名を超える人数が生産者になっています。
アスパラに関しては、今日持ってきたものが一番目です。山形は雪が多く、気候が涼しいので、5月予約のものを一番目で出して、いったん6月がお休みになる。また7月に二番目のものが出てくる、ということになります。本格的に出荷となるのは、6月末から。
ニラは、9月までずっと出荷できます。山形県は、全国でも、「3世代同居率」が高い地域。富山県、秋田県に次いで3位だそうです。ということは、若いとーちゃん、かーちゃんが畑でニラをとってきて、家で結束するのは、ばーちゃんだ、ということ。雌牛のパワーと、女性のパワーでできたもの、ということになります。
山形には、県の認定基準として、「エコ・ファーマー」というのがあります。特別栽培あるいは有機栽培と規制がある中で、山形県では、慣行の3割減らしなさいよ、と。このアスパラ、ニラに関しては、5割減らして栽培している。先ほどもいいました生産者(アスパラ100名、ニラ100名超)の全員がエコ・ファーマーを取得しています。
第1回目の八百屋塾にセロリを持ってきました、柿沼農園の大竹です。今回は、飛び入りでL玉トマトを持ってきました。当農園では4月末〜7月初めぐらいまで、完熟させて直売で出しています。
特徴としては、糖度を上げる栽培をしているということ。甘みを重視していますが、食べた方の評価を聞くと、「懐かしい味がする」、「トマトらしいにおいがする」とよく言われるので、それも柿沼のトマトの特徴かな、と思っています。
甘みの調整に関しては、企業秘密もあるりで詳しくは申し上げられませんが、温度と水の管理を細かくやっています。
有機肥料だけで、活性肥料はいっさい使っていません。ほとんどが口コミというかたちで、徐々に広まっている。
4月初め〜5月上旬までは1段目、今回のものは2段目のトマト。だいたい6〜7段が最終で、7月ぐらいになる。品種は「桃太郎エイト」です。
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