まず、ひとつめは、「窪田なす」。米沢を中心とした、置賜地方で栽培されている小なすです。小なすというのは、だいたい、20〜30グラムをいうのだそうですが、「窪田なす」もそれぐらいで、塩漬けにされるケースが多い、ということです。
もうひとつは、「薄皮丸なす」という小なすです。「窪田なす」と同じような地域で栽培されています。名前の通り、皮が薄く、水分が多いのが特徴で、塩漬けにする際、数時間あれば漬かるので、よく使われています。
前のふたつよりも一段と小さいのが、庄内地方に伝わる「民田(みんでん)なす」。それぞれの地域で、それぞれがタネをとって伝えてきた、というなすです。当然、塩漬けにもしますが、辛子漬けが有名です。辛子漬けは、まず、2年間塩で漬けられて、その後、辛子でまぶされるという、大変、時間のかかるものです。
|