■2014年1月19日 第10回 〜 食べくらべ
◇じゃがいもの食べくらべ
  • じゃがいもの食べくらべは、まず、「男爵」、「メークイン」、「とうや」、「きたあかり」、「きたかむい」の5種類。そのあと、甘みの強い「インカのめざめ」、「ノーザンルビー」、「シャドークイーン」の3種類、次に、「にしゆたか、「デジマ」、「アイユタカ」を食べくらべた。

  • 「メークイン」と「きたあかり」は煮物も食べくらべた。試食はさまざまなじゃがいもを使ったカラフルなポテトサラダなど。

  • 中晩柑各種も試食した。
左から、「ノーザンルビー」、
「インカのめざめ」、
「シャドークイーン」
左から、「にしゆたか」、
「デジマ」、「アイユタカ」
中晩柑各種の試食
「メークイン」(左)と
「きたあかり」(右)の煮物
さまざまなじゃがいもを使った
ポテトサラダ
◇調理について 〜 古川恭子さん
  • 「メークイン」と「きたあかり」の煮物を食べくらべて、まったく違うことをわかってほしかったのですが、今日の「メークイン」は粉質で、逆に、非常に崩れやすいはずの「きたあかり」は崩れませんでした。普通は「きたあかり」は肉じゃがには向かないと思います。ただ、崩れて汁けもあるのが好きな人と、煮転がしのように汁けがないものが好きな人がいるので、それによって芋を変えるといいと思います。

  • サラダは4種類のじゃがいもを混ぜました。形を残してサラダにしたいときは、よく水にさらすこと。余計なデンプン質が抜けて、きれいに形が残ります。また、褐変も防ぐことができます。

古川恭子さん
  • マッシュポテトやポテトサラダは、蒸かしたら、熱いうちにつぶして味つけをするのがとても大事なポイントです。芋は冷めると味が染み込みにくくなります。

  • 余談ですが、フライドポテトはとてもカロリーが高く、蒸かし芋が100グラム80 kcalのところ、ファーストフード店のフライドポテトの大きなサイズのものは450kcalもあります。調理法によって、それだけ違いがあることを知っておくといいと思います。
 
◇食べくらべの感想など
  • 「男爵」が一番じゃがいもらしく、ホクホクしていておいしかった。「きたあかり」は甘みがあった。「メークイン」をシンプルに食べてもおいしいというのが新しい発見で、驚きました。「とうや」は「きたあかり」の次に甘みがあった。「きたかむい」は初めて食べました。悪くはありませんが、「男爵」と比べるとねっとりしていた気がします。

  • 店でじゃがいもを売っていると、ほとんど品種を指定されることはありません。一般には、品種名までわかっていないのではないかと思います。

  • 八百屋では、じゃがいもはじゃがいもとして売っていることが多いのですが、「男爵」、「メークイン」以外にもいろいろな品種があるので、工夫して売っていくのは八百屋さんの力次第ではないかと思います。スープに入れるなら、溶ける品種と煮崩れない品種を両方入れると食感も加わっておいしいとか、「ノーザンルビー」、「シャドークイーン」は色は面白いのですが、それだけだと味があまりよくないので「インカのめざめ」を入れるといいとか、こちらからそういう提案をするといいと思います。

  • 若いお客さまは「メークイン」を買っていくことが多く、ご高齢の方は「男爵」が好きなようです。うちの店では、「きたあかり」、「きたかむい」なども売っていますが、「きたかむい」はあまりリピートがありません。「きたあかり」は人気があります。でも、やはり一番売れるのは「男爵」です。今日、さまざまなじゃがいもを試食した感想は、「デジマ」などは、北海道のじゃがいもがある時期は無理に扱わなくてもいいかな、と思いました。

  • 今日食べた「メークイン」は、私がイメージしているものと違って粉質だと思いました。

 
 

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