■2013年7月21日 第4回 〜 勉強品目「かぼちゃ」について 東京青果(株)吉井正人氏
◇勉強品目「かぼちゃ」
  • 東京都中央卸売市場への昨年の総入荷量は、全体で42,342トン。そのうち、北海道が14,844トン、メキシコが9,843トン、ニュージーランドが8,599トン、鹿児島が3,084トン。冬場はメキシコ、ニュージーランドが中心で、だいぶ増えてきているのが現状です。

  • 6月に関しては、メキシコが1,599トン、鹿児島が910トン、茨城が234トン。
東京青果(株) 吉井正人氏
  • 7月上旬は、鹿児島が406トン、茨城が251トン、神奈川が172トン。7月に入ってから国産が主流になっています。

  • 今は、関東近郊のものが多いです、これから、青森、宮城、北海道・函館の森などが入ってきます。
    森は、今週末くらいから入荷が始まります。ただ、北海道は、全体的に若干遅れているようです。

  • 青森の「ダークホース」を1果どりしたものが、「一球入魂」という商品名で、9月頃に入荷します。ご興味があれば、東京青果の個性園芸事業部までお問い合わせください。

  • 神奈川、三浦の「みやこ」は、強い粉質で、色がよいかぼちゃです。

  • 栃木、JAおやまの「ほっこり133」は、ゴツゴツとした外観と、ホクホクした食感が特徴です。

  • 「イーティー」は栃木産です。おいしい品種なので、ここ最近、個性園芸事業部で、産地に提案して作っていただいています。これから、北海道のものも出てきます。

  • 茨城の江戸崎は、いろいろな品種の検討をしている産地です。「くり将軍」など、ホクホク系に変わってきている印象があります。

  • 「坊ちゃん」は、5月ぐらいに熊本産が出始め、今は千葉の佐原が出ています。これが終わると、北海道が出始めるまで、しばらくは若干品薄になります。電子レンジに4〜5分かけるだけで、簡単に食べられる。大きなかぼちゃと同じくらい甘みもあって、おいしいかぼちゃです。

  • 「打木赤皮甘栗かぼちゃ」は、加賀野菜のひとつ。ハウスから露地に変わってくるところなので、露地が出るまで、一回数が少なくなります。金沢の打木という地区で栽培しており、金沢市内の料理屋さんなどに行くと、このかぼちゃの煮物がよく出てきます。果肉はかためで、ねっとり系。関西風の料理に合います。

  • 京都の「鹿ヶ谷」は、京野菜のひとつ。今日の「鹿ヶ谷」はまだ未熟で、緑色です。もう少し経つと、茶色くなり、もっと味もよくなります。

  • 変わった形の「バターナット」。今出ているのは、三浦の農家の方が作っているもので、9〜10月は青森から出てきます。10月のハロウィンや、年末年始のニューイヤーパーティーで出すスープに使うために、外国人の方が2〜3個まとめてよく買っていかれるそうです。ですから、広尾、青山のスーパーなどで需要があります。日持ちがいいので、仲卸さんなどは今買ってその頃までとっておき、一気に販売するそうです。焼いてもおいしいといわれて食べてみたのですが、やはりスープが一番だと思います。

  • 「コリンキー」は、生で食べられるかぼちゃです。山形で作り始めて話題になり、三浦などでも作っています。生でサラダなどに入れてもいいですが、浅漬けに向いていると思います。ぬか漬けよりは浅漬けのほうがおいしかったです。

  • 「金糸瓜」は、ゆでると繊維がほぐれてそうめんのようになるので、「そうめんかぼちゃ」とも呼ばれます。

  • かぼちゃは重要な品目のひとつなので、みなさんといっしょに消費者の方においしいかぼちゃを広めていきたいと考えています。

◇かぼちゃの写真
みやこ(神奈川)
ほっこり133(栃木)
イーティー(栃木)
栗将軍(茨城)
恋するマロン
九重栗
白い九重栗
坊ちゃん(千葉)
打木赤皮甘栗かぼちゃ(石川)
鹿ヶ谷(京都)
バターナット(神奈川)
コリンキー(神奈川)
金糸瓜(神奈川)
 
 

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