昨今、さまざまな問題があります。消費税については、内税の総額表示でなければいけない、と税法上決まっていたのですが、私どもは、10%になったらとても商売ができない、八百屋が半分に減ってしまうと、2年前からことあるごとに外税を認めるよう訴えてきました。さまざまな先生方にもご尽力いただいた結果、先日、外税表示でもいいと認められました。ただ、誤解しないでいただきたいのは、表示は外税でもいいということです。ですから、みなさんの店がどういう立場に立つのか、考えなければいけません。外税表示にするのか、内税にしたほうがお客さんのためになるのか。平成29年3月までの時限立法なので、消費者の動向を見て、どうするのかはまた政府が決めるということになっています。来年の4月1日、8%になるときに、外税表示か、内税の総額表示か、各自、よく考えなければいけない問題だと思います。八百屋は全部外税に、とできればいいのかもしれませんが、とうてい不可能ですから、自分でどちらか選択する必要があります。
もうひとつ、今、市場間競争が非常に激しくなっています。大田市場では、東京中の野菜の46.7%を扱っています。あとの52.4%を、多摩も含めたその他の市場で扱っているわけですが、市場の間で格差があります。また、船橋、千葉あたりは、平成26年に中央卸売市場から地方卸売市場になります。過去3年間がマイナスだと、地方卸売市場にするように、という行政指導が来ます。そうした中で、TPPの問題もあり、もし野菜が市場を通らなかったら、仕入れているわれわれが困ります。地方では、実際にそういうことが起きています。地元の野菜が全部道の駅に行ってしまい、市場に入ってこないそうです。八百屋は、もっと市場に品物を集めてほしい、と運動をしていると聞きました。そのような事態が東京でも起きるのではないか。昔のように、また市場が車を出して品物を取りに行く時代がくるかもしれません。卸、仲卸、小売が一丸となって、市場を残そうという気構えでがんばらないと、大変なことになるのではないかとの問題意識を持っています。
みなさんも、何かありましたら、本部に連絡をしてくれれば、たいがいのことはお答えします。また、うちの組合には、契約している弁護士や社労士がいますので、何かあれば、相談に乗ります。小さいことでも、ぜひ利用してください。
1年間、みなさんとともに勉強して、いい八百屋さんを増やしたいと思っています。スタッフのみなさん、講師の先生方も、よろしくお願いいたします。
|