Q:「スティッキオ」と「スティックフェンネル」は同じような野菜ですが、「スティッキオ」が話題になったから、似たものが次々出てくるのでしょうか?
A:トキタ種苗さんが、ヨーロッパの固定種同士を掛け合わせ、日本の風土に合わせて作ったのが「スティッキオ」です。
ヒットすれば続けて出てくる可能性はあります。
Q:塩田さんが今日紹介してくださった野菜を食べてみたいのですが、どういったお店に行けば食べられるのでしょうか?
A:「野菜フレンチ」などのキーワードで検索するとヒットします。最先端といわれる人気のお店が多いので、調べて早めに予約を入れていただいたほうがいいと思います。
Q:都市型農業が盛んな地域で八百屋をしています。若い農家さんから、「イタリア野菜はどうだろう」と相談されたことがあるのですが、土の違い、栽培方法などで、味は変わってくるのでしょうか?
A:変わると思いますが、生産者さんによって味が違うのもいいと思っています。市場がニッチでもほしい人はいます。例えば、「オクサリス」の花は、とてもかわいいのですが、弱いのですぐダメになります。そういう意味では、都市型農業にしかできないこともたくさんあるのではないでしょうか。
Q:築地の塩田さんのお店に行けば、今日のような野菜が店頭に並んでいるのですか?
A:うちは店売りより配達メインなので、モノは置いてありますが、きれいに並べて販売をしているわけではありません。
Q:農薬の使用状況は?
A:例えば、きゅうりには使える農薬でもフェンネルにはNG、ということもあるので、組合として使えるものをピックアップしています。
むしろ、使わずにやっているところも多いと思います。
Q:イタリア野菜の名前や用語は難しいと思いますが、どうやって覚えたのですか? 西洋野菜を扱っているとワインにも詳しくなりますか?
A:畑に行って、生産者さんとお話する中で、知識が増えていきました。ワインも好きです。ワインが好きな方を見ていて面白いと思ったのは、最高にいいビンテージのものしか飲まないかというとそうではなく、悪いビンテージのものも飲むんです。なぜなら、それも含めて、ワイナリーの歴史だから、と…。野菜も同じで、早生や晩生、時期でも味が違います。今自分が食べた野菜は、最高においしいものではないかもしれないけれど、それはそれとして、野菜の味として受け入れると、もっと楽しくなるのではないか、と感じました。
Q:営業方法としては、塩田さんから情報を発信しているのですか?
A:はい、メニュー替えの時期に、入荷時期などの説明をしに行きます。ずっとやっていると、だいたい聞かれることはわかるので、先に資料を作ってお配りしています。新規開拓というより、今は口コミで広がっています。
Q:本場と日本で作る野菜で味が違う、と言われることはありますか?
A:言われることはありますが、それはそれとして、国産のものも認められてきたと思います。
Q:店頭でお客さまにごく簡単におすすめできそうなものはありますか?
A:簡単に料理できて面白いのは、フレッシュハーブです。例えば、ローズマリー。ドライもありますが、全然味が違います。最近はやりの鋳物ホーロー鍋に、野菜と肉、フレッシュハーブを入れて、塩、こしょうするだけでもおいしい料理になります。そうしてファンを増やしていけばいいのではないでしょうか。フレッシュハーブが余ったら、乾燥させておけばいつでも使えます。
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