Q:うちの店ではトマトの需要が高く、かなりの種類をおいているのですが、たいてい、「甘いのはどれ?」と聞かれます。でも、フルーツ系をおすすめすると皮がかたい、と言われたり…。皮が薄くて、甘く、ジューシー感があるおすすめの品種はありませんか?
A:確かに、皮が厚いトマトはあまり好まれない気がします。水をしぼれば、実が小さく味は濃くなりますが、皮がかたくなる。栽培方法によっても皮の厚さは変わってくるので、この品種がいい、というのは難しい。比較的、味がよくて皮が薄いのは、トキタの「サンチェリー」シリーズ。ツヤがあり、見た目もすごくきれいなので、おすすめです。
Q:今後、榎本さんが作りたいトマトは…?
A:今はまだ勉強不足ですが、いろいろなトマトを掛け合わせて自分の品種を作るのが夢です。
Q:同じ品種、同じタネでも、榎本さんと別の人が作ったトマトでは、味が違うのでしょうか?
A:栽培方法でかなり違います。たとえば、「トマトベリー」は、初期の生育が強い品種です。土耕では、一気に栄養を吸うので、大味になったりします。水耕は、肥料や水を抑えられるので、小さめに作って、味のバランスを整えることができます。常に同じ品質のトマトを販売したいのであれば、産地だけではなく同じ生産者から買ったほうがいいと思います。
Q:榎本さんのミニトマトは、市場には出していないのですか?
A:市場にはまったく出していません。生産量が少ないので、地方の大産地と同じ流通にのせたら、経営できないでしょう。もし、うちのトマトを扱いたいという八百屋さんがいらっしゃれば、ご相談ください。ただ、私は、取引する相手には、必ず畑に来てもらっています。実際に見てもらって、お互いが納得してからでないと取引したくない。単なるモノではなく、対人間でありたい、とつねに思っています。
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