■2014年12月14日 第9回 れんこん・いちご 〜 勉強品目「れんこん」について 東京青果(株)長掛雄治氏
◇勉強品目「れんこん」
  • 東京都中央卸売市場への入荷トン数(平成25年1〜12月)は、9,700トン、前年比115.1%。主産地は、1位茨城県、2位佐賀県、3位千葉県、4位岡山県、5位徳島県の順です。

  • 今年は全体的にれんこんの値段が高く、普段の1.5倍近くなっています。

  • 関東は洗いれんこんが主流で、東京中央卸売市場に入ってくるのは、約95%が茨城県産です。
東京青果(株) 長掛雄治氏
  • 今日並んでいる茨城県産れんこんの出荷者は、「れんこん3兄弟」といいます。名前の通り、3兄弟で、もとはサラリーマンだったのですが、親が農業をしていて、自分たちを育ててくれた農業のイメージを変えたいと、仕事をやめて3人で就農したそうです。まだ入って2年目ですが、評価は高いです。

  • 茨城県産のほか、佐賀県産のれんこん、石川県産の「加賀れんこん」、新潟県産の「大口れんこん」をお持ちしました。茨城県産以外は取り寄せるのが大変なのですが、3.11以降、れんこんも西のものの需要が結構あります。

  • れんこんの収穫は、とても大変です。私も8月に水堀をしたことがありますが、暑い上に歩きにくい
    ですし、れんこんの種類によって深さが違って、うまくやらないときれいには採れません。冬場は田んぼが凍っていることもあるので、その時期の作業もまた大変だと思います。

  • シャキシャキ、もっちりなど、れんこんによってまったく食感が違うので、のちほど実際に食べくらべてみてください。
◇れんこんの写真
れんこん
(茨城県)
加賀れんこん
(石川県)
れんこん
(佐賀県)
大口れんこん
(新潟県)
 
■2014年12月14日 第9回 れんこん・いちご 〜 勉強品目「いちご」について 橋本幾男氏
◇勉強品目「いちご」
  • 今日は、茨城県、栃木県、群馬戦、静岡県、福岡県、佐賀県、長崎県の9種類のいちごを持ってきました。いまの時期に大田市場にあるいちごをだいたい揃えました。

  • 茨城県の「いばらキッス」は、今年、非常に評判がいいです。私の店で売っているのは、「いばらキッス」、「あまおう」、高野さんのいちごです。

  • まだ最初の頃なので、大きいものばかりです。3月頃の3番果が一番おいしいそうです。

  • のちほど自分で食べてみて、気に入ったいちごをお客さまにすすめてみてください。
橋本幾男氏
◇いちごの写真
いばらキッス
(茨城県)
高野正利さんのこだわり苺
とちおとめ(茨城県)
とちおとめ
(栃木県)
やよいひめ
(群馬県)
きらぴ香
(静岡県)
紅ほっぺ
(静岡県)
博多あまおう
(福岡県)
さちのか
(長崎県)
さがほのか
(佐賀県)
     
◇いちご「いばらキッス」の補足説明
いちごの育種も担当されている茨城県農業総合センター 生物工学研究所 堀井学氏より、「いばらキッス」についての補足説明がありました。
  • 「いばらキッス」は、最近、品種登録されたばかりの新しい品種で、まだ量はそれほどありません。

  • いちごの育種は、年間6000種を栽培し、そのなかからいいものを絞り込んでいくのですが、なかなかおいしいいちごは出てきません。たまにおいしいものがあるので、それを残していきます。

  • 「いばらキッス」は48000分の1のなかから出てきた、奇跡の品種だと思っています。味、形ともに、これを超える品種を作り出すのはなかなか難しいと思います。

  • 「とちおとめ」と比べると糖度が高く、あとから少し酸味がきます。濃厚で、ジューシーなのも特徴です。

  • 味だけでなく、形の揃いもいいので、ケーキの上にのせたりしてもいいと思います。
 

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