■2014年4月20日 第1回 開講式 〜 商品説明 高知県の「ハウスなす」
  • 高知県は、四国のいちばん南にあり、東西に長い県です。面積は広いのですが、8割は山や森で、平野部は2割しかありません。南に位置するため、日照時間が長く、冬場でも暖かいので、昭和30年(1955年)代頃からハウス園芸が盛んになりました。高知県東部でなす、中央部でニラ、中西部できゅうり、ピーマン、みょうがなどが盛んに作られています。

  • あまり知られていないかもしれませんが、高知県が生産量No.1の野菜は、なす、小なす、米なす、ししとう、みょうが、しょうが、ゆずなど、数多くあります。
高知県園芸連 門田善仁氏
  • なすは、高知県東部の安芸地域でたくさん作られています。全国の出荷量の10%、約3万トンを作っており、出荷時期は10〜6月。露地物は、あまり市場に出回りません。

  • 9月に定植し、冬場はハウス内で15℃前後に加温して、樹の状態を保たせています。いまは加温していませんが、日中寒いと、夜加温することもあります。

  • 生産量の約半分が関東・東北に行きます。なすにはさまざまな種類がありますが、関東は短なすが多いので、高知県も短いなすを多めに関東に送っています。

  • 高知県は輸送時間が長く、品質的に不利な状況なので、「千両なす」などの在来品種は使用せず、県独自にいろいろな品種を改良してきました。いま、主に出ているのが、「とさたか」、「りょうま」、「はやぶさ」。「とさたか」は、「千両なす」と「りょうま」を掛け合わせたもので、やわらかくてアクが少なく、春先以降も品質の低下が少ないという特性を持っています。

  • 高知県では、安全・安心をお届けすることをモットーに、エコ野菜を作っています。「IPM」とは、蜂による交配や天敵昆虫など、できるだけ農薬を使わずに、自然に近い形で農業をして、環境にも食べる人にもやさしい野菜を作る取り組みです。

  • なすを多く採るためにホルモン剤を使用すると、花びらが実に残り、腐敗や品質不良の原因になることがあります。蜂による交配は、花びらがきれいにとれて、樹の状態が良くなり、品質が保たれます。

  • 害虫はハウスにすき間から入ってきますが、農薬を使わず、天敵昆虫を使っています。高知県は山が多く、天敵となる昆虫もたくさんいるので、採集をして育て、ハウスに放して使っている農家もいます。

  • 今日は、高知県の主力品目を使った料理のレシピも資料としてお持ちしました。なすなど11品目ご紹介しています。これから、オクラなども増えてきますので、参考にしてください。

  • 高知県のなすは、4〜6月、全体の出荷の3割以上を占める時期になり、市場への出回りも多くなります。何かあれば、ご連絡ください。高知県の野菜をよろしくお願いいたします。
 
■2014年4月20日 第1回 開講式 〜 商品説明 長野県山ノ内町の「雪中りんご・加工品」
◇杉本晃彰氏より
  • 私の店がある足立区と山ノ内町が友好提携都市を結んでいたため、いまから5〜6年前、山ノ内町のりんご生産者を区から紹介されました。それがご縁で、八百屋塾に来てもらったのが始まりです。

  • その後、生産者とわれわれが直接取引をするようになり、昨年度のりんごは完売で足りなくなるほどでした。32玉、36玉中心で、若干形状のよくないものもありますが、糖度はかなり高いです。完熟で蜜がしっかり入ったりんごが販売できます。お客さまにも山ノ内町のりんごは大変喜ばれています。来年は八百屋塾用にもっと生産を増やしてもらえようお願いしています。

  • 今日は、ゴールデンウィークに向けて雪室で貯蔵した「雪中りんご」についてご説明いただきます
◇「雪中りんご」について
  • 「雪中りんご」の品種は、「サンふじ」です。完熟してから採ったりんごを、年を越して、雪が降ってから、雪室の中に2ヶ月ほど貯蔵しています。

  • 似たような名前なので勘違いされることがある「冠雪ふじ」は、完熟するまでおいて雪にあててから収穫するふじのことです。

  • 今日お持ちした「雪中りんご」は、昨日の朝、スコップで掘り出したものです。手掘りで1時間くらいかかりました。昨年持ってきたふじと同様に、上下のくぼみがしっかりへこんでいて、肌がゴリゴリした完熟のふじです。

  • 「サンふじ」にも系統がいくつかあり、縞が入るものは、完熟して中に蜜が入りやすいといわれています。

  • 昨日掘り出した「雪中りんご」を光糖度計で計ったところ、平均値が14.7度でした。一般的な数値からすると、若干低いかもしれませんが、雪の水分を吸って、ジューシーなふじに仕上がっています。

  • りんごは、手に持ったときに重く感じられるものが、中の水分が多く、おいしい。栄養成分も多いことがわかっています。
山ノ内町 小林和幸氏


山ノ内町の「雪中りんご」
  • 「雪中りんご」は、秋に各農家から出荷されたものを選別し、除外したものは加工品に回します。その後、もう1回選果して、胸を張って売れるものだけをお届けするよう心がけており、しっかり管理して発送しています。

  • 「雪中りんご」は、すぐに冷蔵庫に入れたとしても、7日間が限度です。それ以上経つと、ぼけてしまいますので、注意してください。
◇雪室の可能性について
  • 東京農大の先生と院生が行った抗酸化能の調査によると、雪室に入れると、3ヶ月ほどで、活性酸素を減らす能力が3.3倍になったという報告がありました。食べておいしいというだけではなく、ほかにも何か雪室には可能性があるのではないかと、今後の研究に期待しています。
山ノ内町 山本氏
◇「りんご加工品」について
  • われわれ、山ノ内町穂波村のりんごを使った加工品についてご紹介します。

  • 「紅玉100%ジュース」は、「紅玉」をギューッと搾って、そのジュースを入れただけです。一般的なりんごジュースの糖度は13度以上であればいい、ということになっています。例えば、糖度14.7度のりんごを搾ると、14.7度のジュースになりますから、大手メーカーさんは13度になるように調整しますが、われわれのりんごジュースは、そうした調整はしていません。

  • 「紅玉」はアメリカ原産で、酸味のあるりんごです。樹なりでは熟度がなかなかすすまないという面白い特徴があります。10月1日頃から収穫して、早ければ11月中にお届けできます。

  • もう一つ、JA志賀高原の女性部の活動の一環として、地産地消を目的に作られたのが、「りんごが主人の
    万能だれ」です。ビンの半分はりんごが入っています。野菜にかけたり、ごはんにのせたり、何に使ってもおいしいので、ぜひお試しください。
山ノ内町 青木氏


「紅玉100%ジュース」


「りんごが主人の万能だれ」
 
 

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