先日、東北の全国連があり、盛岡に行きました。沿岸部の宮古や岩泉など、岩手県でも被害を受けたところは多く、遅々として復興が進んでいません。
特に、われわれの商売にかかわる問題としては、風評被害です。夏場は東北方面の品物に依存します。今年、どれぐらいの人たちが、安全な野菜を理解して食べてくれるか、非常に危惧しています。小売、仲卸、卸が一体になって風評被害を払拭していかないと、売上に響いてしまいます。特に給食関係その他、慎重に考えなければいけません。全国連には東北各県から多くの方が参加していましたが、東北方面でさえ福島の野菜を避ける傾向があるそうです。
八百屋は、お客さんに納得して買ってもらうために、自分自身が勉強しないといけません。これから、まだまだ厳しい経営を余儀なくされる部分があるかもしれませんが、本部としても改革を進めており、私自身はいい方向に向かっていると自負しています。何かあればご相談いただければ、答えを出したいと思っています。
私のところには、いろいろな人が会いに来ます。先日も、ある人の紹介で、フランス料理のシェフがやってきました。「野菜を離乳食でおいしく食べさせたい。そうすれば大きくなってからの野菜嫌いが解消されるのでは」というので、私は、「それよりも、真の野菜のおいしさを知ってもらうほうが大切だ」という話をしました。
新鮮な野菜をおいしく食べていただくのが、われわれ八百屋の使命です。ぜひ来年も1年間、八百屋塾を通じて、いろいろなことを身につけ、自分の店で発揮できるようにしてください。
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