山形県米沢市で、雪菜を栽培しています。資料をお配りしましたので、のちほどご覧ください。
われわれの地域は雪が多く、昨日の朝も60cm積もりました。難儀ですが、雪菜は雪がないとできない作物です。うちの地区で何百年と続いている伝統野菜で、昔、冬の間は生鮮野菜がなかったので、野菜を食べるために、遠山かぶや長岡菜などを交雑しながら、トウ立ちのよいものを選抜して、今の雪菜ができました。
非常に手間暇がかかる野菜で、秋の畑では600〜800gになりますが、雪の中で、自分の葉を養分にして育つので、収穫のときは1/3〜1/4になります。
ちょうど今が雪菜の旬の時期です。
栽培については私のホームページにも載せていますが、8月下旬〜9月上旬にタネをまくと、2ヶ月半ほどで青々とした雪菜に育ちます。それを1回収穫し、床寄せという作業に入ります。2〜3株束ねて、それを2〜3列に並べ、凍らないように藁で囲みます。そして、雪を待ちます。雪が降ると、かまくらのような雪室になり、1〜2℃の一定の温度に保たれることになります。雪菜は低温で育つ野菜なので、真ん中のトウが伸びていき、だいたい45日ぐらいで収穫できるようになります。ちょっと早いのですが、12月下旬から正月に向けて需要があるので、その頃から出荷が始まり、3月上旬頃まであります。
雪菜はわれわれの宝物だと思っていますので、まず、タネを守らなくてはなりません。アブラナ科なのでハチが飛んできていろいろなものと交配してしまうので、毎年原種を選抜するために、ハウスの中に入れ、ハチを飼って、そこで育種をしています。
ほとんど地元で消費されますが、みなさまにも買っていただきたいと思い、こうしてPRしているところです。組合員は10名、産地では、自家用でも作っています。
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