米は、土鍋で炊いています。まず、30分水に漬けて、それからザルに上げて30分。そのザルに上げた米と同量の水を入れます。鍋によって、蒸気の飛び方が違うので、同量+αだと思ってください。火加減はキッチンによっても違うので、適宜、調節します。
今日のえんどう豆のごはんは、別格だと思ってください。このようなごはんを炊こうと思ったら、市場で相当たくさんの箱から選ばなければいけません。うすい豆は、八百屋塾用に採ってもらったものなので、若採りで、かたさや状態が非常にいい。私は、今、えんどう豆が売れる世の中になっていない、と思います。売れ残るので、おいしくない状態になっていることが多い。生産者によっても、かなりバラツキがあります。皮に白いシワが出てきていたら、いくら茹でても、渋みばかりで、甘さは出てきません。じょうずに回転する方法を、八百屋さんなども考えていただければ、もっとえんどう豆のよさが伝わると思います。今日は、非常にいいえんどう豆だったので、皮で出汁をとって、塩だけで豆ごはんを炊きました。
キヌサヤの茹で方は、蓋をして茹でることをおすすめします。火にはクセがあります。鍋を2つかけて茹でていると、真ん中のほうが強く対流し、外は対流しません。そうすると、火の入り方がだいぶ違うので、蓋をして全部を回転させてあげるのがいいと思います。ただし、これは、100℃を超えて茹でてもいい野菜の場合。ブロッコリーなどは、100℃を超えてはいけない野菜です。アスパラも、サイズによっては100℃を超えてはいけない。ブロッコリーは、沸いたお湯に1分半〜2分ほど漬けて、ザルに上げるだけ。失敗がありませんし、甘さとかたさのバランスがほどよく仕上がります。
キヌサヤは、鍋の大きさや量にもよりますが、1分〜1分半ほどで水に落とすくらいがいいと思います。色重視だと、1分以内くらいで水に取るのですが、それだと、せっかくのキヌサヤの甘みやうまみが出てこない。今、生食主体、色主体で、野菜がサラダに押されていますが、日本の食文化は、火を入れることから始まったので、もう少し、火を入れることに眼を向けていただければ、と思います。
いんげんのごま和えは、普段は白ごまを使いますが、黒ごまで作っても、コクがあっておいしい。
天ぷらには、天ぷら粉を使いました。
いんげんはベーコンと炒めてもおいしい。ベーコンを炒めて脂を出したところにいんげんを入れ、いんげんが生の場合は、最後にちょっと酒を加えます。
【八百屋塾2012 第2回】 実行委員長挨拶|講演「豆について」|勉強品目「豆類」「メロン」|食べくらべ|塾生より