■2012年6月17日 第3回 〜 勉強品目「トマト」 東京青果(株)個性園芸事業部 副部長 野原秀司氏
◇勉強品目「トマト」

トマト(全体)の入荷量

 (全体) 
  24,356 トン 
 1位:熊本県 
5,410 トン 
 2位:栃木県
3,035 トン 
 3位:愛知県
2,689 トン 
 4位:千葉県
2,523 トン 
 5位:茨城県
  2,179 トン 

 ※2011年4月〜2012年3月、東京青果への入荷量

東京青果(株) 個性園芸事業部
副部長 野原秀司氏
  • 東京青果へのトマト(全体)の入荷量は上記の通りです。今日、講演をしてくださった田辺さんの長生農協は、東京青果の千葉県の扱いではNo.1です。また、6月に限定すると、入荷量が多いのは、栃木県、茨城県、千葉県、愛知県、熊本県の順です。

  • 種類別の入荷量は、下記の通りです。
    ミディトマト:佐賀県177トン、茨城県174トン、北海道166トン、熊本県164トン、青森県153トン
    フルーツトマト:茨城県195トン、静岡県159トン、長野県155トン、長崎県77トン、北海道76トン
    ミニトマトは:熊本県1,499トン、愛知県920トン、北海道620トン、千葉県523トン、茨城県424トン

  • 愛知県、JAひまわりの「桃太郎ヨーク」は、皮が薄く、食べやすいのが特徴のトマトです。

  • 茨城県の「マイロック」は、皮はやや厚めですが、酸味とコクがあります。

  • ミディトマトは、「カンパリ」をお持ちしました。原産は、オランダのエルザ社です。

  • 赤いミニトマトは、かしまなだ農協の「あまエル」で、糖度7度保証。

  • 黄色いミニトマトは、「イエローミミ」。糖度8度保証で、7月上旬ぐらいまで入荷します。

  • フルーツトマトは、大井川の「アメーラ」。今の時期は糖度7.5度以上、夏場は7度、冬場は8度保証。静岡県と長野県に産地があります。

  • 遠州中央のフルーツトマトは養液栽培で、糖度7.5度以上を保証しています。

  • 変わり種トマトは、静岡県の浜松にいるトマトの篤農家、鈴木さんが作ったものです。自ら育種し、、下記のようなさまざまなトマトを作っています。
    「グリーンひすい」 鈴木さん独自の掛け合わせで、ゼブラ系統。皮、実とも緑色。
    「黄金真珠」 オレンジ色のトマトで、非常に店持ちがいい。
    「黒真珠」 「トスカーナバイオレット」という品種に似ており、酸味とうまみ成分が強い。
    「紅真珠」 糖度が比較的高いミディトマト。
    「白真珠」 完熟果になっても皮が白い。

[杉本晃章さん、高橋芳江さんよりトマトの補足]
  • 北海道のトマトは、中林さんという方が経営する「ファーム辰馬」で作ったものです。今から8年くらい前に脱サラし、高知県から北海道の空知郡茶志内に入植した。最初は、冬場はホワイトアスパラガス、夏場はフルーツトマトをやっていました。フルーツトマトは、甘くておいしいのですが、価格が高く、皮が口に残る。もっと一般的で、糖度は6〜6.5度、上段になっても7度ぐらいのトマトを作ろう、ということで、今日のこういうトマトが完成しました。大きさはM玉から、遅くなってくるとSS玉ぐらい。2LやLはほとんど発生しません。ある程度は絞ってあります。普通のトマトよりちょっと甘い、酸甘のバランスのいいトマトです。申し込めば、北海道から直送してくれます。ミニトマトも作っています。

  • 彩りトマトは、青森の「まごころ農場」で、女性の方たちが作っているもの。とってもカラフルで、ミニトマトもおいしい。
◇トマトの写真
夏娘(茨城)
カンパリ(山形)
あまエル(茨城)
あまえぎみ(愛知)
アメーラ(長野)
スイートピュア(静岡)
トマト(千葉・長生)
トマト(北海道)
シシリアンミニ(熊本)
グリーンひすい(静岡)
イエローミディ(静岡)
ブラックチェリー(静岡)
黄金真珠(静岡)
黒真珠(静岡)
紅真珠(静岡)
白真珠(静岡)
ぴっこらカナリア(青森)
グリーングレープ(青森)
トスカーナバイオレット(青森)
ブラウンベリー(青森)
ホワイトチェリー(青森)
     
 
■2012年6月17日 第3回 〜 勉強品目「ハウスミカン」 橋本幾男氏
◇勉強品目「ハウスミカン」
  • 今日持ってきたのは、おなじみの蒲郡、みはま、長崎の島原南、愛媛中央、佐賀県の松浦東武、熊本のグリーンハウスのハウスミカンです。

  • 熊本のグリーンハウスは、やや酸味が強いものも入っていますが、比較的おいしい。うちの店で今一番評判がいいのは、島原南。生産者が若くて伸びているのは、島原南とみはまです。

  • 品種はだいたい宮川です。九州は興津が多いのですが、ハウスの場合は宮川が多い。

橋本幾男氏
  • 今日は持ってきていませんが、大分県杵築のノーワックスのハウスミカンは、店の涼しいところに置いておき、1週間くらい経つと、色が変わって真っ赤になります。昔は、うちも、杵築専門で売っていたのですが、今は生産者が減っているそうです。

  • 今後、ハウスミカンは減ると思います。ハウスの重油代が、1反歩で200万円もかかるそうです。また、昔は1反当たり6トン採れたのが、今は4.5〜5トン採れればいいほうだと聞きました。ハウスミカンが減って空いたハウスに、これからは「デコポン」かと思ったら、「せとか」だそうです。「デコポン」は糖度を上げるのに、結構、重油代がかかる。今まで、「せとか」は高級品というイメージがありましたが、何年か後には、一般的な果物になってくるかもしれません。
◇ハウスミカンの写真
みはまっこ
蒲郡
唐津
島原雲仙
グリーンハウス
     
 

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