■2012年11月18日 産地視察@JAなめがた 〜 JAなめがたの概要説明など
 行方到着後、まずは、JAなめがたの概要などについて説明を受けました。
  • JAなめがたは、昭和63年8月にいくつかの農協が合併して生まれました。

  • 青果物に関しては、北浦地区が、なめがた農協全体の半分を占めています。

  • 60数品目の青果物を生産しており、年間を通じて、多種多様な野菜が供給できるようになっています。

  • 平成14年度から19年度までは、葉物類が売り上げの上位を占めていました。20年度からは、たばこの転作で、かんしょが1位になっています。
JA全農茨城 園芸部 東京営業所 黒沢裕司氏
  • せりなどは、年々減ってきており、れんこんに転作されています。

  • 平成22年度までは順調に売り上げが伸びていたのですが、23年度は原発の影響で少し下がってしまいました。今年は、22年度と同じくらいの計画を立てています。

  • 平成18年度に、北浦営農センターができました。予冷施設があったり、さつまいもはロボットを使って作業するなど、さまざまなシステムが整っています。
北浦地区青年部 部長 斉藤真一氏
  • さつまいもで、現在出荷しているのは、「紅ゆうか」、「紅まさり」、「紅こがね」の3種類。もう少しすると、紫いもの「パープルスイート」が出てきます。キュアリング処理をしたいもは12月から出ます。

  • 「紅ゆうか」は12月いっぱいまでの出荷で、「紅まさり」は3月いっぱい。7〜8月頃まで、「紅こがね」を出荷します。「紅ゆうか」は「紅はるか」、「紅こがね」の品種は「紅あずま」です。差別化してみなさんに覚えてもらいたいので、独自の名前をつけました。
JAなめがた 営農経済センター北浦 所長 横田俊信氏
  • 「紅こがね」を7〜8月頃まで出荷できるのは、冷蔵庫に入れているから。今の時期は冷蔵庫には入れません。10℃以下の温度には弱いので、寒い時期は逆に温かくしています。

  • 天候や品種によって、さつまいもの甘さは変わってきます。採れたてですごく甘い年もあれば、そうでない年もある。きちんと土作りをしている方のさつまいもは甘い。

  • キュアリングというのは、軽く蒸気で蒸すような処理です。さつまいもの表面に、目に見えない層ができて、甘みを逃がさない。病気の侵入が少なくなったり、長期貯蔵に向くようにもなります。
JAなめがた 営農経済センター北浦 香取伸吾氏
  • さつまいもの保存は、温度13℃で、湿度80%。いもが土の中にあるような状態にすると、長く持ちます。冬は温めて保存、春先はエアコンをつけたところで加湿しながら保存すると、夏頃まで持ちます。自宅で保管する場合は、冷やしすぎなければいいと思います。

  • JAなめがたでさつまいもの売り上げが増加した要因は、農協に集約したこと。かつては、各地区に任意組合があったり、小グループの出荷場があったりしたのですが、合併する2年ほど前に出荷場を作り、このあたり一帯をまとめることにしました。1カ所に集約したほうが販売しやすくなり、お客様の注文にも応えられます。

  • れんこんの品種は、主に、「金澄20号」です。早生や晩生のものを3品種ぐらい作り、リレーして出しています。今の品種は、早生でも昔より肉質がやわらかくなっています。

  • 東南アジアでは、れんこんの実を食べているそうですが、実を採ると、地下茎がだめになってしまう。実では生計が立てられないと思うので、商品化は難しい。

  • れんこんは、基本的に、当日収穫、当日出荷です。

  • れんこんはラップをしても乾燥して変色してしまうので、水の中に浮かせて売るのがベストです。家で保存するときも、浮いてこないようにして、水に漬けておく。水は毎日替えたほうがいい。
JAなめがたのみなさんの話を聞く塾生
総勢32名の塾生が参加