「おしん」でおなじみの最上川のそばで「畑(はた)なす」を作っています。
「畑なす」の先祖は、「賀茂なす」ではないか、といわれています。その昔、舟に紅花を積んで、最上川を酒田へ下りました。酒田で荷物を積み替え、北前船で京都に行く。そのときに、おそらく、「賀茂なす」があまりにもいいものだったので、タネを舟に積んで、持ち帰ったのではないでしょうか。200〜300年前のことなので、確かではありませんが、大学の先生に「畑なす」を調べてもらったところ、おそらく「賀茂なす」が先祖だろう、とのことでした。
なすを自家採種をすると、病気が出やすい。特に、青枯れ病などが多く出ます。そこで、今、農業大学の生徒さんに接ぎ木をして、研究してもらっているところです。何種類か接ぎ木したのですが、すごく強くて、病気にかからないものもありました。
「最上伝承野菜」が全部で30種類ほどあり、「畑なす」もそのひとつです。山形大学農学部の江頭先生も太鼓判を押してくれているのですが、やっと動き出したばかり。PRがなかなか難しく、まだ知られていないので、これから芽が出るといいな、と思っているところです。
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