■2012年8月19日 第5回 〜 商品情報 山形産「畑(はた)なす」

 「おしん」でおなじみの最上川のそばで「畑(はた)なす」を作っています。

 「畑なす」の先祖は、「賀茂なす」ではないか、といわれています。その昔、舟に紅花を積んで、最上川を酒田へ下りました。酒田で荷物を積み替え、北前船で京都に行く。そのときに、おそらく、「賀茂なす」があまりにもいいものだったので、タネを舟に積んで、持ち帰ったのではないでしょうか。200〜300年前のことなので、確かではありませんが、大学の先生に「畑なす」を調べてもらったところ、おそらく「賀茂なす」が先祖だろう、とのことでした。

 なすを自家採種をすると、病気が出やすい。特に、青枯れ病などが多く出ます。そこで、今、農業大学の生徒さんに接ぎ木をして、研究してもらっているところです。何種類か接ぎ木したのですが、すごく強くて、病気にかからないものもありました。

 「最上伝承野菜」が全部で30種類ほどあり、「畑なす」もそのひとつです。山形大学農学部の江頭先生も太鼓判を押してくれているのですが、やっと動き出したばかり。PRがなかなか難しく、まだ知られていないので、これから芽が出るといいな、と思っているところです。

生産者の柿崎ご夫妻

畑なす
 昨日、初めて、新庄にある「ゆめりあ」にも納めました。また、鶴岡で「アル・ケッチァーノ」というレストランをやっている奥田シェフも「畑なす」を気に入ってくれ、お店で使ってくれています。何度か私たちのところに来て、料理を作ってくれました。数日前に、テレビ番組「はなまるマーケット」でも紹介されました。 奥田シェフは新しいお店を東京スカイツリーにも出したそうなので、ぜひ行ってみてください。

 「畑なす」は、甘みがあり、味噌田楽にしたり、素焼きにして食べるとおいしい。焼いたものに焼肉のタレをつけたものは、子どもたちにも大好評です。

 京都の「賀茂なす」に似た感じで、1個が250gくらいあります。9月末までありますので、山形県東京事務所の後藤さん経由でご連絡ください。

 
 

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