■2020年2月16日 第11回 モヤシ・キンカン 〜 勉強品目「モヤシ」 東京青果(株) 加藤正登氏 |
- モヤシの市場での流通は、基本的に他の野菜と変わりません。メーカーや産地さんがあり、委託や買いつけをして市場でお預かりし、仲卸さんか小売店さんに販売します。
- 他の野菜と大きく異なるのは価格設定です。ほとんどの野菜は市場に入るまで価格が決まっていませんが、モヤシは通年一定の値段が決まっています。
- モヤシの売れ行き動向は1年を通して山や谷がなく、基本的にコンスタントです。
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- 市場では、今後、業務加工向けの流通を強めていく動きがあり、某大手コンビニの商品としての取り扱いなど、流通の幅を広げていこうとしています。
- モヤシは原料が不足しない限り安定供給が見込め、他の野菜の代替品として使われ、店頭でも売りやすい商品だと思います。今後ともよろしくお願いいたします。
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◇「モヤシ」、「スプラウト」、「ハーブ」の写真 |
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■2020年2月16日 第11回 モヤシ・キンカン 〜 勉強品目の補足 (株)果菜里屋 高橋芳江氏 |
- 青森県の「大鰐温泉モヤシ」と山形県の「小野川モヤシ」という伝統野菜のモヤシについてご説明します。
- 「大鰐温泉モヤシ」は十和田湖の近くで350年位前から作られており、根っこもおいしく食べられます。地元の在来種豆「こはち豆」を、農家さんが自家採種しています。私は10年ほど前に見学に行きました。土耕栽培で、温泉水の上に土を盛り、タネを撒いて、むしろをのせて温度管理しながら、小屋の中で1週間育てます。温度管理は温泉水をかけて調節します。1週間で30センチほどの長いモヤシになり、太いものは炒めものなどにして、細いものはサラダや蕎麦にのせたりして食べます。少し苦みがありますが、シャキシャキして芳香豊かなとてもおいしいモヤシです。
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- 山形県の置賜地域で作られる「小野川モヤシ」も在来の豆を使っています。もとは新潟県から取り寄せた豆で、長年自家採取して育てています。時期になると小屋を建てて砂地の下に温泉を通し、豆を撒きます。常に30℃以上に温度管理をして、熱すぎたら水、ぬるかったら温泉水を足すそうです。洗う水も温泉水なので、ミネラルなど他の野菜とは違う栄養価があるといわれています。のちほど食べくらべていただきますので、歯ごたえや味を確かめてみてください。
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