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■2024年7月21日 第4回 かぼちゃ・プラム 〜 勉強品目「かぼちゃ・プラム」 東京青果(株) ミヤザキ氏、吉野元氏、(株)果菜里屋 高橋芳江氏
◇「かぼちゃ・プラム」について
[東京青果(株) ミヤザキ氏、吉野元氏、(株)果菜里屋 高橋芳江氏より]
神奈川、JA三浦の「みやこかぼちゃ」。サカタのタネの品種で、甘みが強く、粉質系。果皮は濃緑色、5〜6玉中心のやや小玉になりやすい。7月中旬がピークで、7月いっぱい入荷があります。
茨城の「栗将軍かぼちゃ」はトキタ種苗の品種。大きくなりやすく、強粉質。糖度がのったところからの貯蔵性がよく、主に秋に採って冬至に向けて出荷されています。茨城を中心に北海道でも栽培。
栃木、JA小山の「ほっこりかぼちゃ」はタキイ種苗の品種。粉質で色が濃く、若干ちらし斑が入ります。ほっこりホクホクした食味が特徴です。主に栃木と茨城で作られ、8月のお盆前までが出荷の目処。
(株)果菜里屋 高橋芳江氏
神奈川県産の「コリンキー」。サカタのタネの品種で、生でも食べられます。若採りはきれいなレモン色、熟すとオレンジ色になります。生で皮ごと食べるのであれば黄色いうちに。神奈川は7月まで、以降は茨城県産や新潟県産、山形県産が市場出荷されます。
作柄は基本的に順調と聞いていますが、昨年の猛暑で葉がやられ、青森、山形、福島は減っています。北海道の作柄はよく、7月下旬から新函館の「森の都」が始まり、8月のお盆過ぎからは北海道になると予想しています。
全国的には、西の産地は「えびすかぼちゃ」、関東は「えびす」以外の粉質系かぼちゃが主です。
かぼちゃの作付は高齢化などにより減少していますが、北海道を中心に商社が収穫支援に入っており、このため市場経由率がかなり低下しています。みなさまが積極的に販売してくだされば、農家さんのやる気に繋がって、作付の維持が期待できると思います。よろしくお願いします。
かぼちゃは、沖縄から北海道までリレー栽培されています。10月のハロウィンと、12月の冬至がよく売れる時期で、各産地がこの時期を目指して作っています。
鹿児島は作型を春夏と抑制に分けています。5月のゴールデンウィーク過ぎから7月上旬まで出回るのは春夏作。7月で出荷が途切れ、12月に抑制栽培のものが出てきます。1〜2月は国産が少なく、そこにも向けていく出荷体系です。
茨城県の江戸崎も年に2回、作型を分けています。6月から7月いっぱいの出荷のあといったん途切れ、12月、冬至に向けて出荷があります。
「打木赤皮甘栗かぼちゃ」は加賀野菜、石川県の伝統野菜で、出荷は5月末から8月中旬まで。
「鹿ヶ谷かぼちゃ」は、京都の伝統野菜。7月頭から20日ぐらいで出荷は終わりますが、京都の市場に入荷したものを、冷蔵庫で保冷しながら8月いっぱい売っています。「鹿ヶ谷かぼちゃ」は、青森の「菊かぼちゃ」が京都に入り、栽培しているうちに、このような形になったといいます。昔、京都ではよく食べられていました。ホクホクした感じではなく、さっぱりしたかぼちゃです。今は、甘い粉質系が人気なので、京都でも一部の農家さんしか作っていない貴重なものになりました。
「黒皮かぼちゃ」も日本かぼちゃです。料亭の椀物などにしか使われなくなり、一般にはあまり食べられていません。伝統種は衰退の一途ですので、少しでもみなさんに知っていただきたい、と思います。
「プッチーニ」は、レストランで、中をくり抜いてグラタンにしたり、飾りのような形で使われます。一般のご家庭では使われないと思います。
「バターナッツ」は滑らかで、ポタージュスープに向いています。洋風の料理に使いやすく、貯蔵性もいいので、店頭でおすすめすると人気が出ると思います。
「サラダかぼちゃ」は切るだけで、サラダで食べられるかぼちゃです。
◇「かぼちゃ・プラム」の写真
みやこ
(神奈川JA三浦)
みやこ・越乃九重栗
(新潟)
きぬ名栗南瓜
(茨城)
くりあじ開花後30日
(千葉小川農園
)
くりあじ開花後35日
(千葉小川農園
)
くりあじ開花後40日
(千葉小川農園
)
くりあじ開花後45日
(千葉小川農園
)
くりあじ開花後50日
(千葉小川農園
)
黒皮かぼちゃ
(石川)
鹿ヶ谷
(京都)
打木赤皮甘栗南瓜
(石川)
コリンキー
(神奈川)
バターナッツ
(徳島)
プッチーニ
(栃木)
坊ちゃん
(熊本)
サマーエンジェル
(山梨)
ソルダム
(山梨)
貴陽
(山梨)
月光
(山梨笛吹)
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