■2024年6月16日 第3回 にんにく・しょうが 〜 「伝統野菜のにんにく・しょうがについて」 伝統野菜プロジェクト 領家彰子氏
◇伝統野菜の「「にんにく・しょうが」について
[伝統野菜プロジェクト 領家彰子氏より]
  • にんにくとしょうがについて、簡単にまとめました。全国各地にはたくさんの在来種がありますが、県が伝統野菜として認識しているものを、「伝統野菜」として紹介します。

  • にんにく、しょうがの来歴は、大体が中央アジア、熱帯のアジア地方です。日本に来てから、さまざまな形で長い間栽培されてきました。

  • にんにくは、殺菌力や強壮剤としてなど、昔からその薬効がよく知られていましたが、特有のにおいが嫌われ、なかなか一般化しませんでした。ただ、江戸時代には家の畑に必ず植える野菜の1つになっていたようです。明治、大正、戦後を経て、より定着しました。
伝統野菜プロジェクト 領家彰子氏
  • 青森県には、にんにくを奉納する「鬼神社」という珍しい神社があります。にんにく市が開かれる神社を調べていたら、私が真冬に行われる裸祭りの時に行ったことがある神社でした。

  • しょうがは、稲作と一緒に日本に入ってきたのではないかといわれています。しょうがやにんにくなど、古くから栽培されていた野菜は、お祭りや市の際に取り上げられることが多いのではないかと思います。

  • 東京では、あきる野市の「しょうが祭り」。芝の大神宮の「だらだら祭り」、ここにはしょうが塚があります。福岡市筥崎宮の「放生会」では新しょうがの露店が並ぶそうです。しょうがのことを「はじかみ」ともいいますが、金沢市には、波自加彌神社があります。香辛野菜であるしょうがは、邪気を払うということで、お祭りなどに使われる傾向があります。

  • しょうがは、酢に漬けると赤くなる性質がありますが、赤くなる度合いで2種類あるようです。

  • しょうがは、花は咲いても、不稔性なので種を作りません。増殖は、にんにくと同じように茎の塊が地中でコロコロとできて増えます。大中小あるのは、その花茎の大きさによって分かれていくからです。

  • 筆しょうが、葉しょうがなど、葉をつけたまま売られるものは、使い方や作り方の違いによると思います。