■2024年5月19日 第2回 まめ類 〜 勉強品目「まめ類」 東京青果(株)
◇「まめ類」について
[東京青果(株)  ご担当者さまより]
  • スナップは、九州は終盤。東北産地が前進傾向で、例年より1週間ほど早く、福島、岩手、秋田が出てくる予定です。来週、再来週は福島のピーク。秋田、青森が6月下旬、北海道が7月中旬。愛知などでは膨らませてから採りますが、皮がかたいと商品価値がなくなるので、技術がないとむずかしい。九州などは陸送に2日ぐらいかかるので、薄めで採ります。膨らんだ方が甘さを感じ、食感も楽しめます。輸送は、コールドチェーンの徹底が1番のポイントになります。

  • ピースに関しては、福岡が終了。栃木、茨城、あとは福島など東北のものが出てきます。作付け面積が減っており、福島、栃木が出てきてようやく出荷量が安定します。栃木は「南海緑」、福島は「久留米豊」。南海緑の方が色味は濃いのですが、食味はあまり変わりません。最盛期は来週後半から再来週あたり。雨の翌日等は作業をしないので、入荷量は天候に左右されます。

  • 「うすいえんどう」は和歌山と福島しか作っていません。今は和歌山の露地で5月いっぱい。6月上旬、福島が出てくると思います。ピースの代替品という位置づけで、認知度が低く、ピースの入荷が潤沢だと相場が下がる傾向があります。食味はピース同様ですが、色が薄く、鮮度感が出しにくい。

  • きぬさやは、近在産地は終盤。スナップ同様、東北、福島が主体になりますが、1〜2週間前進傾向で、もうピーク入りし、来週が最盛期の見込み。6月、福島も切り上がりが早いと思われます。

  • 軽量品目は、重量野菜を作れない高齢の方が多い。選別が大変、連作障害が出やすいなど、複合的な理由で、出荷量は増えないと思います。熊本のスナップだけは作付けを伸ばしています。

  • いんげんは、今の主力は千葉県の「鴨川グリーン」、長崎県の「ケンタッキーワンダー」、「スーパーステイヤー」、「サーベル」。鹿児島ぐらい。「キセラ」の入荷も今週が最盛期です。沖縄の減少が早かったのと、九州は4月頭に 1週間ぐらい雨が続いたところがあり、千葉は3月の低温で出始めもピークも例年より1週間から10日ぐらい遅かった。4月末 から5月にかけて30℃を超える日が出ており、品質的には厳しくなると思います。いんげんの適温は22〜23℃で、25℃を超えると生育に異常をきたすと聞いています。30℃を超えると、うまく育たなかったり色が乗らなかったり…。また、収穫時にはいい状態であっても、トラック輸送でかなり厳しい部分が出てくるのではないでしょうか。

◇「まめ類」の写真
ケンタッキー
(千葉)
グリンタッキー
(千葉)
キセラ
(鹿児島)
ジャンボいんげん
鹿児島)
黄いんげん
(福岡)
そらまめ
(千葉)
スナップ実豌豆
(福島)
スティックさや
(愛知
グリーンピース
(栃木)
うすい豌豆
(和歌山)
きぬさや
(福島)
川口えんどう
(東京
ツタンカーメン
つる豆
(石川)
えだまめ
(埼玉)
えだまめ
埼玉)
えだまめ
(千葉)
えだまめ
(沖縄)
クレージーピー
(村上農園)
テンドリルピー
(千葉
 

【八百屋塾2024 第2回】 挨拶講演「さやいんげんの動向」伝統野菜の「まめ類」について勉強品目「まめ類」食べくらべ