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■2024年5月19日 第2回 まめ類 〜 「伝統野菜のまめ類について」 伝統野菜プロジェクト 領家彰子氏
◇伝統野菜の「まめ類」について
[伝統野菜プロジェクト 領家彰子氏より]
伝統種のまめ類は消えているものも多いのですが、まだ土地の行事だとか、その味を忘れられない人たちがいて、市場には出回らなくても、地元では販売しているものがあります。
資料には、全くの幻ではなく、地元の農家さんが作っているものを載せました。
いんげんまめ、えんどう、そらまめ、ふじまめ、しかくまめなど、マメ科植物は、まめを食べるもの、若ざやを食べるもの、豆苗のようにスプラウトで食べるなど、さまざまな形で利用されています。
伝統野菜プロジェクト 領家彰子氏
いんげんまめの原産地はメキシコ。そこから南米の南方や北米に伝わり、北米で若ざやを食べるようになりました。ほかのまめの多くはアフリカが原産地です。えんどうまめは地中海や中央アジアあたりのもので、それがアメリカに渡ってグリーンピースとして栄えました。
まめには、「ピー」と「ビーンズ」という言葉が使われています。私の仮説ですが、ピーは「グリーンピース」のような丸いまめ。ビーンズは、「キドニービーンズ」に代表される腎臓形や扁平のものを指すのではないか、と。詳しい先生に聞いてみたいと思います。
まめは日本に相当古い段階から入っているので、呼び方がたくさんあります。
伝統種のまめは西のほうに多いです。
いんげんまめの名前の由来は、隠元和尚という通説がありますが、書物には、隠元和尚が伝えたのはいんげんまめではなくふじまめ、という話が必ず出てきます。どちらなのか特定されていないようです。
いんげんまめは、年に何回も採れることから「三度まめ」とも呼ばれます。
ふじまめは、石川県では加賀野菜の「つるまめ」、富山県や岐阜県、和歌山では「千石まめ」と呼ばれています。少しクセがありますが、地元のお料理としていまだに食べられています。
東京・八王子で作られている「川口えんどう」は、江戸東京野菜に認定されている伝統種です。
えんどうまめは石器時代から作られていました。ツタンカーメンのお墓から種が出て、世界中で栽培されています。ここにも並んでいますが、さやが紫色で、色素が中にあり、加熱すると色が出てきます。
「幅広いんげん」は群馬県。桑の木のそばに植えると、木に絡むので「桑の木まめ」とも呼ばれています。「あきしまささげ」ともいいますがいんげんで、さやが少しずつ紫に色づいていくのが特徴です。
「うすいえんどう」は中のまめを食べます。淡い緑色。碓井という大阪の地名が名前の由来で、和歌山に伝わり、「うすいえんどう」の名前で流通しています。
【八百屋塾2024 第2回】
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