Q:「紫水」は水なす、ということですが、「泉州水なす」と関係があるのですか?
A:「紫水」のもとは、「水なす」という品種です。それを改良しました。大阪の「泉州水なす」、新潟の「黒十全」などは非常にナイーブで、一般の方が栽培しようとしてもハードルが高い。そのハードルを下げようと開発したのが「紫水」です。
Q:なすの保存法を教えてください。
A:ある程度湿度があって低温、つまり、冷蔵庫の野菜室が理想的な保存場所です。温度が管理できなければ、濡れた新聞紙で湿度を保つのも有効です。冷やしてから急に温かいところに、また冷やすというのが最もよくない。常温の部屋に置いたほうがまだましかもしれません。産地によって予冷をしたり、しなかったりするので、注意してください。予冷したものを常温で置くのは避けたほうがいいです。
Q:昔は、なすは冷蔵庫に入れないほうがいい、といわれていましたが違うんですね?
A:なすを外に置くと乾燥してしなびてしまいます。FGフィルムやビニール袋に入れて、冷蔵庫の野菜室がいいと思います。
Q:腐ってしまうのはどのような原因が考えられますか?
A:切るときに傷口ができますが、そこが乾いていなかったり、トゲが刺さるなどで傷があると、そこから腐敗が起きることもあります。
Q:先日買ったなすが溶けてしまいました。写真がありますが、どのような原因が考えられますか?
A:見た目にけっこう古い感じがします。輸送して手元に届くまでの間に、冷やしてから暑いところに放置したことなどが考えられます。
Q:なすの機能性について教えてください。
A:なすには、カリウムが豊富に含まれており、塩分の摂りすぎを調整する機能があるといわれます。食物繊維には、お通じをよくする作用があるとされます。濃い紫色の色素は「ナスニン」といい、アントシアニン色素です。抗酸化作用があり、細胞が酸素で傷つくのを防ぐ効果があるといわれています。また、造血ビタミンとも呼ばれる葉酸も含まれており、貧血気味の方や妊婦さんにおすすめです。なすは油との相性がいいので、ぜひ油炒めなどでたくさん食べて、夏を乗り切ってください。
Q:タキイ種苗さんの機能性成分が豊富な野菜のシリーズになすはありますか?
A:手持ちの素材の中で、これは、と思うものについては、機能性成分を調べていますが、なすときゅうりに関してはなかなかむずかしく、今のところは、進めていません。機能性成分の多い弊社の野菜のシリーズ「ファイトリッチ」で、随時、新しい品種がご提供できるよう、引き続きがんばります。
Q:ぼけなすと、ぼけていないなすで、食味の違いはありますか?
A:見た目にツヤがないものを「ぼけなす」といい、栽培過程でかん水量が少ないと出る症状です。水分含量が少なくしなびやすいですし、すぐに食べていただいてもあまりおいしくない、と思います。
Q:なすを栽培しています。今年はテントウムシモドキの被害が多かった。何か対策はありますか?
A:暑い時期なので害虫被害も多くなります。テントウムシモドキの防除には、薬剤散布でしょうか。生産現場でも、登録されている農薬で対応しています。虫自体は大きいため、見つけたら手で取り除くのもいいのではないかと思います。
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