■2022年6月19日 第3回 きゅうり・小玉すいか 〜 食べくらべ

◇「きゅうり」「小玉すいか」の食べくらべ

 [タナカトウコ氏より]

  • きゅうりの食べくらべは、番号と色別のシールで区別してください。1番・緑は福島のブルームレス、2番・黄色は秋田のブルームレス、3番・白は埼玉のブルームあり、4番・青は群馬の四葉、5番・赤は茨城の四葉です。6番は、加賀太を白だしでさっと煮たもの。ピンク色のシールは1番の福島のブルームレスのやや古いもので、6/14の入荷。ほかは6/18頃の入荷です。

  • カットしたときにスが入っていたのは、4番の四葉と、ピンクのシールの日にちが経った福島でした。できるだけ良さそうな部分をお出ししました。

  • 加賀太きゅうりの調理は、今日は簡単に市販の白だしを使っています。皮を剥いて輪切りにし、タネを抜いたものを10分ほど煮て、余熱で味を含ませました。火を止める目安は、透明感が出てきたくらい。1本分を煮るなら5分くらいでもいいと思います。端のほうはやや苦みがあったので、端は厚めに皮を剥いたほうがいいでしょう。

  • 小玉すいかは2種類。緑色のシールが一般的な藪塚の小玉すいか、赤いシールのほうがマイクロシードの「ピノガール」です。
きゅうりの食べくらべ
小玉すいかの食べくらべ
加賀太の煮もの
 
 
◇食べくらべの感想
  • 広島から来ました。きゅうりは全部、食感がパリパリでした。なかでも、秋田のブルームレスは、他より香りがあって、青臭さがきゅうりらしいと感じました。四葉は、凹凸が面白い、と思いました。地元ではなかなかこのような食べくらべの機会がないので、勉強になりました。

  • 一番おいしく感じたのは、茨城の四葉。食べた瞬間においしい、と思いました。歯ごたえがあって、青臭さはそれほどなく、食べた後に爽やかな香りがしました。福島、伊達のブルームレスもおいしかったです。14日にうちで仕入れたのですが、管理が良かったのだと思います。低温の冷蔵庫に入れて、水もたっぷり吸わせたので、香りが抜けていなかった。びしょびしょに水を含ませた新聞紙を上にかぶせ、乾燥を防ぐのがポイントです。常温保存では、これほど持たなかったと思います。うごのブルームレスは、歯ごたえはそこそこありましたが、うまみはなく、香りも薄かった。色の濃さだけは光っていましたね。

  • 1番、福島のブルームレスは甘くておいしかったのですが、食感はあまり好きではありませんでした。食感がよかったのは3番、埼玉のブルーム。歯切れがよくパリパリしていて、おいしかったです。

  • 順位はつけにくいのですが、1番、福島のブルームレスは確実においしかったです。2番、秋田のブルームレスもわりとおいしかったのですが、若干水分が抜けている気がしました。3番、埼玉のブルームは皮がややかたかったです。期待して食べたのですが、バランスがよくなかったかもしれません。四葉はどちらもおいしかったのですが、どちらかというと茨城が好みでした。四葉は果肉がかためなのが特徴ですが、水分も維持していてちょうどいい感じでした。ピンクのシールのブルームレスは、やはり、ちょっと水分が足りないイメージで、食感が落ちる気がしましたが、新しければおいしいのではないでしょうか。加賀太きゅうりは、今日のように調理して食べると本当においしいと思います。

  • 1番の福島のブルームレスが格段においしかったです。7番のピンクのシールのほうは、説明があったせいかもしれませんが、日にちが立つと差が出るのを感じました。ほかのきゅうりについては、1番に比べると、どれも味や香りが物足りない気がしました。加賀太は、おいしく食べましたが、あとから独特の香りがするので好みが分かれるかもしれませんね。調理法で消せるのかもしれませんが、冬瓜より少しクセがあるのかな、と思いました。

  • 普通の小玉すいかのほうが味はおいしかったです。「ピノガール」は、タネが小さいのは気にならなくて良かったのですが、味がおいしくないというほうが気になってしまいました。

  • 私も緑色のシールのすいかのほうが甘くておいしいと思いました。ただ、もともとすいかが好きなので、どちらもおいしくいただきました。

  • 従来の小玉すいかのほうがおいしかった。「ピノガール」は、味がかなり落ちるし、食感もよくないと思います。私は従来の小玉すいかのほうを買います。

  • 「ピノガール」は甘みが濃くておいしかったです。タネが気にならない、ということですが、個人的にはタネは取って食べたほうがいいかな、と思いました。

  • 「ピノガール」は食べた瞬間に甘みが来て、そのまますーっと消えるような感じで、緑色のシールのほうはしばらくしてから甘みが来て口に残るような感じでした。しばらく置いたきゅうりが、ちょうどいい感じで水分が消えてうまみが残っていて、意外においしかったことに驚きました。

  • 「ピノガール」は、なんとなく食感が悪くて、味もいまいちでした。どちらかといえば、従来の小玉すいかのほうがよかったけれど、どちらもシャキシャキ感がなかったと思います。

  • きゅうりの選び方ですが、頭が白いものがあると思うのですが、耳元できゅうりの頭を押すと、メキメキというか、シュワシュワというか、そんな音がするんです。音がしないものは大丈夫です。

  • 私は、尻太りになっているきゅうりは買いませんし、箱詰めのものも選びません(開けて確認できないため)。コンテナに入っているもので、表面が乾燥していないもの、色が濃くて、イボがしっかりしているものを選びます。花芽のところをちょっと触ってみてヌルが出ているものも買いません。

 

【八百屋塾2022 第3回】 挨拶講演「きゅうりの進化」勉強品目「きゅうり・小玉すいか」食べくらべ