【2011年】

【2010年】

【2009年】

■2011年1月「八百屋の匠 旬情報」

「八百屋の匠」こと、杉本 晃章による最新の野菜・果物インフォメーションです!

◇最新動向
 12月中旬までの好天続きの温暖な気候を受け、各品目とも年明けにしては潤沢な入荷が見込まれますが、年末年始の寒波により、中旬以降は葉物・花野菜を中心に入荷量が落ちると予想されます。大型野菜(大根、キャベツ、白菜)は安定した入荷量が予想されます。
◇主要野菜・果実の1月の状況
[野菜]
●大根
 年末ほどの入荷量はありませんが、神奈川・千葉の両県ともに豊作傾向で、キロ60〜70円と前年より20%ほど安値が予想されます。
●人参
 作柄は夏の干ばつの影響もあり、主力の千葉産が1割減ですが、輸入品も多く、価格はキロ100〜110円と平年並みとなるでしょう。
●キャベツ
 作柄は小玉傾向ですが、潤沢な入荷量が見込まれ、価格は平年並みのキロ70〜90円と昨年同期より若干安く、降雪等の天候被害がない限り、今月は安定しそうです。
●ねぎ
 主力の千葉・埼玉産は11月、12月の作柄の遅れから脱し、平年並みの入荷量が期待されます。ただし、価格は前年より1割ほど高いと予想され、キロ250〜280円の見込み。寒波等で需要増となれば、さらに高値が予想されます。
●白菜
 大豊作だった前年より入荷量は少ないものの、平年並みの入荷量が期待できます。価格はキロ50〜60円と前年より少し高めですが、寒波・降雪等の天候被害がない限り、安定した入荷があるでしょう。
●レタス
 年末は例年にない安値で推移しましたが、主力の静岡・香川・兵庫各県産は大玉傾向から中玉に移り、寒さとともに価格も上昇していきます。価格は年末キロ150円だったのが、今月中・下旬はキロ230〜250円となりそうです。
●ホーレン草
 好天続きで安値となった年末でしたが、寒さとともに平年並みの価格に戻り、キロ350〜400円と予想されます。
[果実]
主力のみかんの品薄状態は変わらず。干柿等は昨年の不作が影響し、早めに終盤を迎えます。晩柑類が出回ってきますが、果物全体が高値基調のため、安値は期待できないでしょう。
●みかん

 

 年明けの主力産地、青島系の静岡、長崎産は入荷量が前年より少なく、不作の影響が残ります。価格も年末並みとなるでしょう。
●いちご
 一番果のピークと予想された年明けでしたが、九州地方の寒波・降雪等で着色が遅れ気味。入荷量の回復は1月中・下旬にずれ込み、1月下旬〜2月上旬にかけて安値が期待されます。生育期間が長めになるため、味は良好となるでしょう。
●中晩柑類
 デコポン、ポンカン、伊予柑等の入荷が本格的に始まりますが、みかん同様不作のため、安価は期待できません。各種目とも、中玉傾向でしょう。ただし、低温が続く限り需要も伸びず、高値もつかないと予想されます。
(東京都青果物商業協同組合 理事 杉本 晃章)