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■2010年3月「八百屋の匠 旬情報」
「八百屋の匠」こと、杉本 晃章による最新の野菜・果物インフォメーションです!
◇最新動向
3月は冬物(秋冬野菜)が終盤に入り、春物(新物)と入れ替わる端境期になります。気候の変化が激しい時期なので、品物によっては価格変動が大きくなると予想されます。
◇主要野菜・果実の3月の状況
[野菜]
●大根(春大根)
1月〜2月の低温で肥大が進まず、3月前半はやや高めに推移するが、後半は回復に転じ、価格も安定してきそうです。前年対比95%。
●人参
中旬には千葉産の冬物も減り始め、変わって徳島産の春人参にリレーします。徳島産は豊作気味で潤沢な入荷が予想されます。入荷量は前年比105%と多く、価格は前年比85%と安そうです。
●キャベツ
愛知産は、昨秋の台風の影響で少なく、主力の千葉銚子産も平年より少ない予想で、価格は堅調となるでしょう。 前年比、愛知産80%、千葉産95%。
●菜の花
2月の低温で、主力の千葉産は高価格で推移してきましたが、3月中旬以降は潤沢に出回り、3月後半〜4月にかけては安値となるでしょう。1月〜2月の低温で品質は良く、良い品が安く期待できます。前年比97%。
●玉葱
北海道産の貯蔵量は少なく、昨年より1割程少ない入荷量です。また、新物の静岡産春玉葱は、1月〜2月の低温の影響で玉伸びが悪く、回復は下旬〜4月にずれ込む模様です。入荷量、前年比93%、価格は125%。
●そら豆
鹿児島産は3月下旬〜4月上旬にかけてピークを迎え、気温の上昇とともに潤沢な入荷が期待でき、価格も安くなってきそうです。前年比100%。
[果実]
●みかん
寿太郎は残量わずかとなり、M・S玉中心。三ヶ日の誉れは、お彼岸頃までで出荷終了となります。
●ネーブル
広島産から愛媛産白柳系に移り、2L中心の入荷予定です。
●甘夏みかん
熊本マルタ組合、L玉中心の入荷。前年比90%。
●清見
愛媛産が本格入荷。2L中心、前年対比108%と入荷が多く、単価は前年対比88%と安めの展開です。
●デコポン
露地物の最盛期に入り、熊本・愛媛の各産地とも20玉、24玉中心と小玉傾向ですが、価格は前年比95%と安めです。
●苺
各産地・各品種とも中〜下旬より入荷量が増え、潤沢な状況となり、安値が期待できそうです。
◇旬のおすすめ品
春物の食材がたくさん出回り始めました。春の山菜(タラの芽、うるい、山うど、こごみ等)が手ごろな価格になってきました。酢の物、天ぷら等、お好みの調理法で、春を先取りしませんか?
また、果実では清見オレンジも出始めました。ジューシーでさわやかな食味を堪能してください。
(東京都青果物商業協同組合 理事 杉本 晃章)
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