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■2009年12月「八百屋の匠 旬情報」

「八百屋の匠」こと、杉本 晃章による最新の野菜・果物インフォメーションです!

◇最新動向
 11月は、関東地方および西南地方(九州・四国・三河・遠州)ともに寒波の影響はなく、むしろ暖冬を思わせる日々が続き、降雨も多めの天候となったため、各産地とも秋冬野菜の生育は順調と見られます。ただし、冬の作型(加温栽培)となる西南暖地のハウスもの(トマト・胡瓜・茄子等)の野菜は例年のごとく入荷減になり、高値が予想されます。
◇主要野菜・果実の12月の状況
[野菜]
●大根・人参
 茨城県・千葉県・神奈川県産ともに生育順調で、前年比105%〜110%となり、安値で推移して行く見込み。
●白菜
 主力の茨城県産は昨年比103%となり、潤沢な入荷が見込まれます。
●キャベツ
 愛知県産は、台風の影響があるものの、11月の天候回復により、前年比105%と作柄は回復したと見てよいでしょう。関東の主力産地、千葉県・神奈川県産も前年比105%〜110%と豊作傾向。
●ホーレン草
 群馬県・埼玉県・千葉県の主力産地は、昨年対比98%〜105%と前年並みの作柄で、安定した入荷が見込まれます。
●長ねぎ
 埼玉県・茨城県・千葉県各産は、昨年対比95%〜100%の作柄。ただし、寒さとともに需要が上向けば、価格は上昇するでしょう。
●レタス
 冬の主力産地である静岡県・福岡県産は生育順調で、昨年対比100%〜120%。潤沢な入荷が予想されます。
●トマト
 愛知県産が台風の影響で小玉傾向。昨年対比93%となり、順調な生育の静岡県産とともに少々高値となりそうです。
●胡瓜・茄子
 胡瓜・茄子とも昨年並みの作柄ですが、秋物より入荷が減るため、高値になりそうです。
●れんこん
 主力の茨城県産はおおむね順調で、前年比100%。年末需要には、十分対応できる生産量です。
[果実]
●みかん
 中旬より、各産地とも早生種から中生種、晩生種に切り替わります。静岡県産青島系みかんは、18日より出荷が始まり、L玉中心の小玉傾向とのこと。ただし、食味は良好です。
●リンゴ(王林)
 青森県産を中心に、秋田県・岩手県産も揃って入荷が始まり、中玉36玉40玉中心の販売になります。
●苺(あまおう)
 12月下旬からピークを迎え、大玉中心の販売になります。
●苺(さがほのか)
 上旬に一番果のピークを迎え、下旬には2番果の出荷が見込まれます。
●苺(とちおとめ)
 上旬〜中旬にピークを迎えます。なお、苺は、全体的に昨年より安値で動きそうですが、クリスマス需要期の中旬以降は中、小玉の高値が予想されます。
●洋梨(ラ・フランス)
 山形県産の16玉、18玉中心。年末26日、27日頃までの入荷。
●スイカ
 高知県・熊本県産は、平年並みの入荷。
◇旬のおすすめ品
 12月に入り、朝夕の気温が10℃以下となり、いよいよお鍋のシーズン到来です。今年は、秋冬野菜が全般に豊作傾向で、安値で推移しています。寒い日の夕食は、野菜をたっぷり入れたお鍋を囲んで一家団欒、楽しいひとときはいかがですか?
(東京都青果物商業協同組合 理事 杉本 晃章)