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■2009年9月「八百屋の匠 旬情報」

「八百屋の匠」こと、杉本 晃章による最新の野菜・果物インフォメーションです!

◇最新動向
 東北、北海道地方の6月7月の異常降雨・日照不足による夏野菜および玉葱・じゃが芋等の収穫の状況は、8月中旬以降の天候回復で各品目とも作柄は回復に向かっており、7月下旬〜8月上旬にかけての野菜の高騰は落着きを戻した状態です。
◇主要野菜・果実の9月の状況
●大根・人参
 北海道産は、天候回復に伴い生育は回復に向かっていますが、昨年に比べ、出荷量は1割減、価格は1〜2割高が予想されます。
 青森・岩手産についても、肥大が進まず、1〜2割減となりそうです。
●キャベツ
 北海道産・群馬県産の最盛期を向かえますが、湿害の影響で生育が遅れ、小玉傾向が予想されます。
●トマト
 主力の北海道産・群馬県産は8月後半の天候回復で作柄は持ち直しているものの、出荷量は小玉傾向の1割減となりそうです。
●胡瓜
 岩手・秋田・福島各県の露地物(夏秋物)は、日照不足で生育が遅れ、昨年比1割減。
 9月後半から始まる、埼玉・茨城県のハウス物(抑制物)は、概ね作柄は順調に進んでいます。価格は、秋物に向かい安定すると見て良いと思われます。
●玉葱・じゃが芋
 主力の北海道産は、生育遅れは回復したものの、玉のびが悪く、双方とも小玉傾向。作柄は、前年対比95%程、価格は8月上旬の高値はおさまり平常の価格に戻ってきました。
●みかん(極早生)
 宮崎・鹿児島産のピークは9月下旬で、昨年より小玉傾向でM・S中心の作柄になりそうです。小玉傾向とは、豊作型のため、安値が期待できます。
●リンゴ
 山形産つがるは9月上旬〜中旬で終了し、下旬より中生種のジョナゴール・陽光が出回ります。長野産つがるは中玉傾向で下旬には終了します。
●梨
 幸水の福島産は9月10日頃、秋田産も15日頃に終了し、9月上旬より始まる豊水に移行していきます。
●レモン
 チリ産の入荷が少なく、1〜2割高くなる予想です。
●巨峰
 山梨県の種なしは上旬で終了し、中旬以降は長野産の種ありに移行します。
◇旬のおすすめ品
 一般消費者のみなさまは、種なしブドウを好まれる傾向が強いのですが、味的には身の硬さ・酸・甘のバランスの良い種ありの方が上で、脱粒も少なく日持ちの良い長野産東部系の種ありの巨峰がおすすめです。ぜひ、ご賞味ください。
(東京都青果物商業協同組合 理事 杉本 晃章)