Q:ゴマ症の黒い斑点はポリフェノールだからむしろ食べたほうがいい、という人もいるようですが、どうなのでしょうか?
A:食べても支障はありませんが、あの程度の量で、体にいいとは言えないのではないかと思います。
Q:ミニ白菜、「娃々菜(わわさい)」と「タイニーシュシュ」の違いがあれば教えてください。
A:「娃々菜」は他社さんの品種で、基本は同じタイプ。毛のないミニ白菜です。違いは大きさです。「タイニーシュシュ」は結球する前の小さい段階でも採れます。
Q:60年間商売をやっていて、一番おいしかった白菜は「新理想」。非常にやわらかくておいしいけれど、ゴマ症が出やすい品種でした。八百屋が説明して売れば問題なかったのですが、スーパーが台頭するにつれ、見た目が悪いということで、市場から締め出されてしまいました。最近は全然見なくなって、寂しいです。タネ屋さんとしては、見た目や流通のしやすさなどに重きを置いていると思いますが、食べものである以上は、おいしさを絶えず念頭において開発をしていただきたいと思います。
A:品種によって、生理障害への強さ、弱さがあり、味を追求すると生理障害に弱くなる傾向があります。耐病性をつけなければいけないので、味はワンランク落ちてしまう。両立するような育成はしているのですが、産地としては、ややかための白菜のほうが作りやすい、という面もあります。今後、よりおいしいものを開発していきたいと思います。
Q:オレンジ白菜は、見た目はきれいですが、黄芯系に比べて味が薄い気がします。これから増えていきますか?
A:オレンジ白菜については、賛否両論あります。色鮮やかで栄養豊富に見える反面、消費者は保守的なので、一定の需要にとどまるかもしれません。色の成分が違い、オレンジ系はリコピン、黄芯系はカロチノイドです。紫白菜はポリフェノール。ミネラル分だけではなく、ほかの栄養素や健康面をアピールできれば、もう少し需要が伸びる可能性はあると思います。
Q:山東菜は暮れにしか出てきませんが、その時期でないと難しいのでしょうか?
A:山東菜は早生系の品種なので、年内で出荷が終わります。引っ張ることは難しく、年を越すと玉が割れたり、芯が上がってきたりしてしまいます。
Q:白菜は箱に寝かせてくるので、段ボールとの接触面が変色してしまいます。外葉だけでなく中のほうまで傷んでいることがあります。どのような対策が取れるでしょうか?
A:収穫したときの濡れ具合、タイミングにもよって変わるので、品種的な対応や、産地の出荷状況を変えるのはなかなか難しいと思います。この先、白菜が小型化してくると変わってくるかもしれません。
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