■2020年1月 農研機構野菜花き研究部門 農学博士 野口裕司氏
農研機構野菜花き研究部門 農学博士
野口裕司氏
 イチゴの生産者や生産量はどんどん減少しており、消費も少なくなっています。そこで生産者や消費の減少を食い止めるため、省力や軽労化、低コスト化など生産性・収益性を向上できる品種の開発、および食味の向上や高付加価値など購買意欲を刺激する品種の開発が重要になっています。収量性や果実の大きさ、甘さなどは試験栽培でデータを取ることができます。しかし、消費者の購買意欲はなかなか調査できません。食味は品種による違いが大きいのですが、天候や栽培方法、収穫時期および果実一個一個にも差もあるため、なかなか正確な評価は難しいものです。しかし消費者の方には、たまたま買った1パック、その中の数個のイチゴを食べるだけで、「あのイチゴはおいしかった」とまた買ってもらわなければなりません

 今回、消費者の声を直接聞いている八百屋のみなさんが、とても熱心に勉強している姿を見て、食味に対する拘り、感性の鋭さを知ることができ、感銘を受けるとともに非常に心強く思いました。おいしいイチゴを消費者へ安定的に届けられることを目指して、品種改良をしている研究者や生産者は日々努力していますが、そのためには八百屋さんの意見が不可欠です。これからも農研機構では先導的な品種を開発していきますので、現場からのフィードバックをよろしくお願いします。

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【2020年1月19日 第10回 八百屋塾】講演「日本のイチゴ」について 野口裕司氏